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2006年8月28日 (月)

格差社会

格差社会(週刊ダイヤモンド)

8月28日発売の週刊ダイヤモンドは、格差社会の実像をまざまざと見せつけるもので、読んでいて背筋が凍った。雑誌の表紙も「リストラ父さん フリーター息子 悲惨世代」という衝撃的なもの。昨年の1月くらいから「格差社会」「2極化」に興味を持ち、数々の本を読んだつもりだが、今回の特集は、悲惨な実態がルポされている。
もはや、格差問題やフリーター問題について議論している場合ではない。
一部には、フリーターやニーとは若者の甘えとか言う議論もあるが、多くの若者は好きでフリーターをやっているわけではない。バブルの頃は、誰でも大会社に就職し、会社ではバブル世代はお荷物だと言われながらも、まともに給料をもらい、年金も健康保険も払った上で、十分な生活をしている。バブル後は、企業側が一気に正社員を取らなくなり、能力的には、バブル時代の社員より上にも関わらず、非正規社員としてしか採用してもらえなくなっている。企業はこの間に経営を立て直してはいるものの、非正規社員の賃金をあげることもせず(一方的に解雇もして)、会社の利益を上げている。それも大手のメーカーがなりふりかまわずやっているのだ。景気が上向いてきたからと言って、今のフリーターを正社員にすることはしない。企業は、フリーターをする人間なんて採用しようともしないし、そのキャリアも認めない。でも、企業が立ち直ってきたのは、さんざんフリーターを利用してきたのでしょう。

若者も悲惨だが、中高年も悲惨だ。リストラで切られてしまい、年齢的にまともな就職口もみつからず、生活保護以下の生活を強いられている人が多いのだ。現在、ワーキング・プアと言う言葉がある。働いても働いても満足な賃金が得られず、貧乏な生活から抜け出せない人たちだ。なんとか生きるために、睡眠時間をほとんど削って、いくつもアルバイトを掛け持ちしたり、食うに困って、闇金融に手を出してしまったりしている。年間3万人の自殺者が出ているのだ。中高年には、家族を養っている人が多い。満足に食事もできない稼ぎでは、子供に教育を与えることも不可能だ。鉛筆やノートも買えない子供たちが大勢おり、不憫でならないし、いったい為政者は何をしているのだと怒りを覚える。(為政者だけでなく、低賃金労働者を使って金儲けをしている経営者もしかりだ)

高名な経営者がテレビでもっともな事を言っているが、あなたの会社の工場では人の尊厳が守られているのですか。ホリエモンや村上世彰を非難する資格があるのですかと問いたい。お金万能主義ではないというなら、まじめに働く人々に、人間として生活できる賃金を与えてから、日本の資本主義は違うんだと言ってもらいたい。

現在、下層約2割(2000万にくらい)が、厳しい生活を余儀なくされているようです。この人々を見捨てていては、きっと自分たちの生活に振り返ってきます。
経済は上流階級がモノやサービスを買ってくれるだけでは拡大しません。国民がみんなで豊かになることで、経済も発展するのですから、下流と言われる人々を見捨てることは、自分で上を向いてつばを吐くようなものです。
希望の持てる日本にするためには、みんなで声を上げましょう。一人ひとりのブログも広がれば、きっと大きな力になると信じています。

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2006年8月27日 (日)

人が育つ会社をつくる

「人が育つ会社をつくる」-キャリア創造マネジメント- 高橋俊介

企業で人が育ちにくくなっていると感じている人には気になる本です。調査データを分析しながら、現状を明らかにして、対策を考えていきます。

なぜ、人が育ちにくくなっているのでしょう。それはビジネス環境の急激な変化が関係していると著者は述べます。昔ならうまくいったことが21世紀の新しい経済には適合しないということが、現象として人材育成の分野にも現れていると。

2007年問題もありますが、本当に心配しないといけないのは、「ホワイトカラーの人材が育たず、企業の競争力が弱まること」ではないか。

成果主義が槍玉に上げられたり、利益優先で人員削減で教育まで手が回らないと言われるが、人が育たない本質はもっと根の深い問題である。

2007年で退職する団塊の世代の暗黙知が伝承されないと言うより、システム全体が複雑化して、目に見えるハードではなく、目に見えないソフトのブラックボックス化が進み、全体を把握して直感的に判断することができないような分野が増えていることの方が直接的な問題ではないか。

また、人が育たないという原因には若者の意識の変化がある。他人にコントロールされることを嫌い、自意識が高く自分のキャリアは自分が作っていくと考え、会社に入っても成長実感が得られないと見るや、簡単に会社を辞めてしまう。

一方、中高年の場合は、変化に対応できない柔軟性のなさが人材の成長を妨げている。企業の変化は激しく、ある日突然、アウトソーシングされたり、海外の資本が入って急に英語が必要になったりというキャリアショックを受ける。キャリアチェンジに対する適応能力に欠ける人が多く、ミスマッチが起こって組織が不活性化する。

さらに中高年と若者の間の「バブル入社組」も、ピラミッド組織の中で突出して仲間が多いため、本来であれば部下を持ってマネジメントしながら自分が成長する時期にそのポジションにつけないでいる。管理職に昇進する以外に成長の機会がないまま40代になったら、残り20年でいったいどんなキャリアを築けるのだろう。

本書は、慶応義塾大学SFC研究所キャリアソースラボラトリーが、多くの企業や人事担当者と研究会を行い、その結果を披露してくれている。

中身を少し紹介しておこう。(少し長いです)

1.    OJTの崩壊

組織がこれまでのようなピラミッド型のときは、自分たちの部に配属された新入社員は5年先、10年先も同じピラミッドで上限関係が維持されたので、じっくり腰を据えて育てようというモチベーションが持ちやすかった。ところがプロジェクト型組織に移行すると、そこでの上司と部下の関係はせいぜい半年から1年の一時的なものにすぎなくなり、部下を育てるモチベーションが以前より下がる。また、派遣社員や期間限定雇用の専門職社員、アウトソーサーといった非正規社員の増加・活用が与える影響も大きい。非正規社員の増加した人員構成では上司が部下を育てるという構図は育たない。

フラット化の進展もまた、指導伝承型OJTを困難にしている。新入社員も、5年生も10年上の先輩も同じ階層に位置することになる。そこには肩書きによる明確な上下関係がないから、それをベースとした先輩の「厳しく鍛えてやろう」という意識が薄れてしまう。

さらに新卒の中断、職場の高齢化で、仕事を引き継ぎ、教えることで先輩社員も成長したのに、その機会が奪われただけでなく、何年経ってもエントリーレベルの仕事をやらなければならず、新卒の中断は2重の意味で若手の成長を妨げている。

現在では強い絆のネットワーク(ピラミッドの強固な組織)より弱い絆のネットワークになっており、かえって重要な役割を果たすことがある。そこで有効な研修がOFF-JTである。

日本企業はOJTに重きを置くきらいがあるが、海外企業では、①OFF-JTをきちんとやってくれる。②年齢や国籍に関係なく実力と意欲があれば昇進できる。③ロイヤルティや上下関係の気配りによる意味のない残業で、アフターファイブの自己啓発の時間を奪われないこと。が人材育成に熱心な会社と思われている。

2.    若者たちの思い込みと焦り

若者のコミュニケーションスタイルの変化も育成を妨げる一因である。若者は相手の懐まで踏み込んで厳しいことを言い合うようなコミュニケーションスタイルは先ず見られない。幼少時代からコミュニケーショントレーニングをしてこなかったと言える。

また、組織の求めるキャリア概念と若者が考えるキャリアイメージの乖離も問題だろう。若者は経験不測から来る思い込みで、自信の偏狭なイメージで安易にスペシャリストを志向したり、職種名で転職探しにこだわったりする。

3.    IT化とグローバル化

IT化が進み、個人の仕事がブラックボックス化されたことも、序列組織で人が育つことの阻害要因となっている。以前だったら、先輩社員が電話でタフな交渉をしているのを、後ろの席で後輩がそれとなく聞いていて「ああいうときは、こういうふうに言えばいいのか」と直接教えられなくても自然と学ぶことができた。ところが電話がメールに変わった。ITで仕事をするようになると、かつてのように大部屋にいて同じ空気を吸っているだけでいつの間にか成長していくという環境が失われてしまった。もちろん、ITが多様な人々と開放的なネットワークを形成して物理的な制約や障害がないコミュニケーションを作り出していることも事実である。

昔に戻れと言うのではなく、IT化の時代・新しい環境にあった、より効果的な人材育成方法が求められる。

今後は、企業にとってダイバーシティ(多様性)が求められるだろう。これがIT時代のキーワードかも知れない。

4.    求められる能力の変化

企業の求められる能力が変化してきているのが、縦序列の指導伝承型のOJTが機能しなくなった最大の原因かもしれない。

現代は、必要とされるスキルがどんどん変化し、新しくなっている。ところが序列組織の中で上が下を教えるのが唯一の仕組みだと、上司が常に勉強をし続けないかぎり、部下は必要な新しいスキルを覚えられないことになる。

最悪なことに、日本の会社においては、偉くなるほど勉強しなくなる傾向にある。

変化の激しい時代では、教える立場になったときから、陳腐化が始まっていると思って間違いない。逆に、重要な意思決定こそ自分たちの仕事なのだから、思想や哲学といった形而上学的なものを学ぶことが大切なのであって、末端の具体的な技術など知らなくてもかまわないと思っている役員もいるだろうが、これはとんでもない誤解である。

このように教える人が不勉強で陳腐化したスキルしかもっていないと、スキルの変化が早い時代には、上下序列の指導育成は機能しない。

5.    指導命令型から抜け出せない悪循環

日本のホワイトカラーは、先進国中飛びぬけて、自己啓発に時間とお金を投資しないとしばしば指摘される。これにはいろいろな理由が考えられるが、やはりいちばん大きいのは、上下序列による指導スタイルが、自分で勉強する自己啓発となじみにくいからであろう。上司は、「自分が教えているのだから、言うとおりにしろ」という気持ちが強いので、後輩が勝手に覚えたことなど評価したくないと思っているし、それどころか、隠れて資格を取ったりすれば、「会社を辞めるつもりか」と、日本では裏切り者扱いされない。また、組織が適応を超える同化を要求するので、教えられるほうは何も知らないという白紙の状態であることが半ば強制されることや、マネジメントが管理的、さらに会社に拘束される時間が長く、勉強する時間が捻出できないというのも、自己啓発を妨げる要因となっている。

しかし、縦序列のOJTが機能を失いつつあるこれからは、むしろ社員の自己啓発を支援する仕組みこそが大事になる。

日本企業では研修投資に対する誤解も多い。米国などでは年間40時間ほど研修に当てており、日本では考えられないほどの長さである。日本では研修で人が育つと考えていない人が多い。研修の席に呼ばれた役員が「私も研修を受けたけど、役に立った記憶はありません」と平気で言ってしまう。

最近顕著なのは、投資型育成の施策を提案すると、すぐに投資効果を明確にしろと言ってくる企業が増えたことだ。人材育成の効果を図るのは簡単ではない。なぜなら人の成長要因というのは、決して単一ではなく、何がその人を成長させたかという因果関係を特定すること自体、あまり意味があることではないからだ。すぐ効果の現れる、目の前の仕事に必要なスキルを獲得させるためだけの経費的育成にしか予算を割かなくなってしまう。

投資対効果にうるさい米国ではどうしているのだろうかいう質問を私も何度か受けたが、結論からいえば、そういう質問を経営陣がするようでは、そもそもその会社は人材育成にコミットメントしているとはいえない。

*********************

本書では、以上のような現状分析のあと、どうしたら若手社員が成長するのか、また、ケースを上げて多様な成長パターンを示したり、人材育成の仕組みを述べていきます。

人事部員だけでなく、部下を持つ人、部下を評価しないといけない人、後輩をどう指導するのか悩んでいる人などに是非読んでほしいです。

人が育つ会社をつくる―キャリア創造のマネジメント Book 人が育つ会社をつくる―キャリア創造のマネジメント

著者:高橋 俊介
販売元:日本経済新聞社
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ロック・クロニクル

「ロック・クロニクル 1952-2002」 -現代史の中のロックンロール-   広田寛治

私は、40歳代後半ですが、私と同世代や団塊の世代の方は、青春時代をロックと共に過ごした人も多いのではないでしょうか。

私は、ビートルズ解散後が中学生時代でしたが、それでもビートルズから洋楽にのめり込んでいきました。さらに、上の世代の人にとっては、学生運動やヒッピームーヴメント、反戦運動などと共に、フォークやロックを聴いてきたのではないでしょうか。

現代では、ロックは一つのジャンルで、大勢の若者が聞くようには思えません。確かに、私の若かりし頃のサウンドを残してくれているバンドもあります。アメリカではREMとか、イギリスではオアシスとかですかね。一時はラップやヒップポップばかりで、おじさんの私としてはFMから流れてくる音楽で聴けるものが少かったような気がしていましたが、近年は少し昔のロックや新しいバンドでも昔のロックフレーバーを取り入れた音が聴けるようになってきたのかなと思っています。

ロックンロールは比較的新しい音楽ですが、たいていは、エリヴィス・プレスリーのハートブレイクホテルの大ヒットを嚆矢として世界中に広まったと記述されているものが多いと思います。広まったことに関してはそれで間違いはないのでしょうが、そもそもロックンロールの始まりは何かから書かれていて、その時代背景や大きな事件との関連で年代順に解説してくれている本はあまりないと思います。それが書かれているのが本書の特徴だと思います。

特に、黒人音楽家ら生まれたロックンロールを説明する上では、公民権運動とミュージシャンの関わりを語らないわけにはいかず、改めて本書から、合衆国では、60年代半ばまで公然と黒人差別があったことを認識させられます。(64年に黒人差別をなくすための公民権法成立、68年に中心的人物であったキング牧師が暗殺されており、そんなに古くない昔まで、人種差別があたりまえのようにあったということです)

エルヴィス好きの小泉首相なら、当時の世界やアメリカの時代背景をご存知なのでしょうが、まだ40代の私にとっては、アメリカでの黒人差別の歴史の中から生まれてきたロックンロールの歴史は本書を読むことによって頭の整理ができたのです。

1940年は(50年代もそうですが)、まだ、白人と白人以外が区別されており、音楽シーンにおいても、黒人はリズム&ブルース、白人はカントリーウエスタンを聞き、ラジオ局も分かれていたし、ヒットチャートも別々でした。しかし、その当時の白人の若者の間に、黒人音楽の流れるようなリズムに心揺さぶられる音楽に心を踊らされる人々が増えてきたことから、黒人音楽と白人音楽の融合が始まります。

本書においては、年代別に代表的な歌手を通して、時代と音楽が語られていき、最後は1970年のビートルズの解散(アビーロード、レット・イット・ビーの紹介)で締めくくります。本書の2部としては、1950年代から2002年(ジョージ・ハリスンの遺作ブレインウォッシュド)までを歴史年表にしてくれています。

本書はロック好きには読んでいて楽しいし、かつ歴史や若者カルチャーの変遷なども理解できる内容になっています。音楽ファンとしては、蔵書に加えておきたい一冊です。

ロック・クロニクル1952~2002―現代史のなかのロックンロール Book ロック・クロニクル1952~2002―現代史のなかのロックンロール

著者:広田 寛治
販売元:河出書房新社
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2006年8月26日 (土)

マオ 誰も書かなかった毛沢東

「マオ」-誰も知らなかった毛沢東  ユン・チアン

毛沢東ものを読むのは、これで3冊目になる。最初は、以前のブログにも書いたがサンケイ新聞による「毛沢東秘録」、2冊目は、毛の主治医が書いた「毛沢東の私生活」。そいて今回が、大ベストセラー「ワイルドスワン」を書いたユン・チアンによる「マオ」だ。

「毛沢東秘録」は文化大革命の権力闘争を描いたジャーナリズムとしての作品であった。「毛沢東の私生活」は、自分の生活を犠牲にされ毛にずっと付き添わされた主治医の毛の王様生活(女好き、不潔)を描いた作品だ。(著者は発売3ヵ月後にシカゴで変死)

今回は、毛の若い頃から死ぬまでを、批判的な筆致で描ききった作品で、読んでいても身の毛がよだつ内容だ。

昨年のベストセラーであり、読もうと思いながら読めないでいたが、最近テレビで安倍官房長官が、本書を読んだと言っていたので、私も読んでみようと思い手にした。

ユンの「ワイルドスワン」でも中国国民のやりようのない憤りに涙したが、今回の「マオ」の迫力有る筆致には圧倒された。

毛沢東のように、まったく人間としての感情のない(かわいそうとか、同情するとか、人の気持ちを思いやるとか)人間が本当にいたとは思いたくない、と思わせる内容だ。中国人民が味わわされた苦しみなんて、きっと誰も理解できないと思われるほどの苦しみだ。毛は国民が1000万人単位で飢え死にすることをなんとも思っていない。それより、核開発の方が大切だと信じている。農民から作物を取り上げておき、肉も食べさせないのに、自分は毎日何皿もある豪華ディナーに、ダンスパーティー(美女の踊り子と)で、夜毎、踊り子の中から好みの娘を選びやり放題。(パーティー会場には、毛専用のそれようの防音付ベッドルームまで作らせている)

毛沢東は、人民から資産を収奪・搾取し人民を処刑する一方で、自分は快楽の追及をします。性的な面でも、超禁欲な生活を強要します(前作ワイルドスワンでもその描写があります)。夫婦でも1年間に一緒になるのは12間と定めます。

毛沢東が原爆開発より、人民の命の方が大切と考え、投下された資金を小麦にして人民に供給すれば、大飢饉で餓死した3800万近い命を救うに十分だったのです。

本書では、毛沢東の粛清や餓死させた人数は7000万人にとされている。ヒトラーはユダヤ人を600万に殺したが、桁が違う。毛は、自国の人民がいくら死んでもまったく気にしなかった。それどころか、世界一の人口なんだから多少死んでもかまわないと思っていた。(その代わり、自分が死ぬことにはたいへんな恐怖を感じていたようだ。自分の居所(人民が貧困にあえぐ中、たくさんの別荘を建てさせたが)には、核攻撃にも耐えられるシェルターのほか、通常の壁も分厚いコンクリートで作らせていた。

毛沢東に恐怖を感じるのは、粛清や文化大革命で、暴力を肯定し、人が苦しむのを見て楽しむところだ。暴行を加え、人が何時間も苦しみ死ぬのを写真に取らせて楽しんだり、処刑にしても、何年も生かさず殺さずで、痛めつけ精神を破壊させたりすることを支持していた。スターリンの銃殺刑やヒトラーのユダヤ人のガス室行きは、あってはならないことだが、毛沢東の行為は圧倒的にそれらの大量殺戮を凌駕している。動物同士の殺し合いでも、なぶり殺しで楽しむなんてことはないだろう。

毛沢東は人民の殺害は「きわめて必要なことである。これが適切に実行されて始めてわれわれの政権が安定すると繰り返しています。
日本の傀儡政権として満州国の国王となった溥儀は、ラストエンペラーとして映画にもなったが、中国の本当のラストエンペラーは毛沢東だ。たぶん、秦の始皇帝にでもなった気でいたのだろうか。

本書を読んで、毛の行動(核開発から女漁りまで)って、どこかの国にそっくりに感じた。人民が飢え死にしようと、そんなことお構いなし(餓死は些細なことと思っている)としている政権ってありますよね。毛も個人崇拝をさせていたし。

共産主義とか社会主義というのは、昔ひとつの理想卿でした。みんな平等の世界にあこがれていた人もいたはずですが、結局は本当の共産主義なんてなかったのではないかと思えてしまいます。ヒトラーは全体主義の権化のように言われますが、毛沢東やスターリンも共産主義者ではなく、全体主義者と言えるのではないでしょうか。

中国では、毛沢東の政策には良い面もあれば悪い面もあったとの評価のようですが、そんな評価では何千万の死んだ人は報われない気がします。

日本人は本書を読んで、中国人民の苦しかった時代を思いやる気持ちをもっと持つべきだと思いますし、中国人も自らの歴史の真実を振り返り、二度と全体主義に戻ることのないように、自由や平和、民主主義について考えて欲しいと思います。

マオ―誰も知らなかった毛沢東 上 マオ―誰も知らなかった毛沢東 上

著者:ユン チアン,J・ハリデイ
販売元:講談社
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マオ―誰も知らなかった毛沢東 上 Book マオ―誰も知らなかった毛沢東 上

著者:ユン チアン,J・ハリデイ
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インプレサリオ

「インプレサリオ」  シー・ユー・チェン (ダイヤモンド社)

本書は、「企画は1行」にシー・ユー・チェンのことがすごい企画マンとして登場していたので、どんなすごい人なのか、どんな企画やプロデュースをするのかを確かめるために読んでみました。

書名の「インプレサリオ」は、もともとオペラのプロデューサーのことで、オペラのテーマ設定から、役者やスタッフのキャスティング、舞台美術から宣伝までやり最終的にオペラを成功に導く人のことで、今では、非常に力のあるプロデューサーをインプレサリオと呼ぶそうです。
自身の体験を書いた本に、このタイトルをつけるなんて、相当な自信なのでしょう。でも、本書を読んでいると、やっていることのスケールが違うので、ただのプロデュースではないのですが。

シー・ユーは若い頃から、破天荒と言うか、とにかく並ではないのです。ロック到来の時代で、UCLAの入学を蹴ってミュージシャンになり(その代わり上智大学に入っています)、ミュージシャンをあきらめると、山本寛斎のところで働いたりして、その後、アメリカに渡り、紆余曲折を経てLAの3本指に入ると言われたレストランを作ります。ここで、めでたし、めでたしではなく、これをきっかけに日本に戻り、不動産のプロデュースからあらゆるもののプロデュースに羽を伸ばしていきます。

GAPの渋谷店の立ち上げ、ユニクロを全国的なストアへプロデュース、果ては、東京三菱銀行(現三菱東京UFJ)のICカードのデザインや渋谷支店のデザインまでやってしまいます。
お堅い銀行でさえも、グローバルなデザインやお客さんから見て一番スマートな銀行にして欲しいと、シー・ユーに依頼するのです。今や三菱東京UFJのような大銀行でもロハスを取り込むにはどうすればいいのかと聞いてくるそうです。

シー・ユーは、融通無碍に、時代の要望に応じて、いろんな企画ができる人物です。また、シー・ユーの会社で働くスタッフもスペシャリスト揃いで、シー・ユーもスタッフたちに遊びでも、仕事でも一般のサラリーマンとは一味違う体験をしてもらい、人間として成長して欲しいと言います。

何かの分野に特化して企画を考えられる仕事につきたいと考える人も多いかも知れませんが、この本を読むと、もっと広く自分の可能性を試していいんだと思えてしまいます。

インプレサリオ―成功請負人 Book インプレサリオ―成功請負人

著者:チェン シー・ユー
販売元:ダイヤモンド社
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2006年8月20日 (日)

プロフェッショナルの条件

プロフェッショナルの条件   ピーター・ドラッカー

タイトルにある通り、「始めて読む」人のために編集された、今までの書籍のいいとこ取りの本です。今回は、「自己実現」というキーワードで関連文章を編集しています。

大目次を紹介すると、

Part1今世界に何が起こっているのか

Part2働くことの意味が変わった

Part3自らをマネジメントする

Part4意思決定のための基礎知識

Part5自己実現への挑戦

ということです。ドラッカーって、社会の認識や経営についてだけでなく、結構、生き方について書いているものです。ただし、時代のドラッカーなりの認識に則って、どう自分を変えていくかという背景はしっかりしています。

最近発刊した本からも随分取られていますので、見覚えある文章が目につきますが、復習だと思って読んでしまいました。普段どらちゃんを読まない人には、おいしいとこだけ、さびだけ集めたような本なので、このシリーズだけ読んで、どらちゃんを知っったかぶりできるかも知れません。

ママ 「のび太。興味があったら、どらちゃんが書いた抜粋が下にあるから見てねー」

ドラッカー「プロフェッショナルの条件」

組織は創造的破壊のためにある(p32)

組織は、製品、サービス、プロセス、技能、人間関係、社会関係、さらには組織自らについてさえ、確立されたもの、習慣化されたもの、馴染みのもの、心地よいものを体系的に廃棄する仕組みをもたなければならない。要するに、組織は絶えざる変化を求めて組織されなければならない。組織の機能とは、知識を適用することである。知識の特質は、それが急速に変化し、今日の当然が明日の不条理となるところにある。

変化のための仕組みをもつ(p34)

知識のダイナミクスは、組織に対し、一つのことを要求する。すなわち、あらゆる組識が、変化のためのマネジメントを自らの構造に組みこくことを要求する。これは、あらゆる組識が、自らが行っていることのすべてを体系的に廃棄できなければならないことを意味する。

数年ごとに、あらゆるプロセス、製品、手続き、方針について、「もしこれを行っていなかったとして、今わかっていることを全て知りつつ、なおかつ、これを始めるか」を問わなければならない。もし答えがノーであれば、「それでは今、何を行うべきか」を問わなければならない。そして行動しなければならない。「再検討」などと言ってはいられない。それどころか、今後ますます組織は、成功してきた製品、方針、行動について、その延命を図るのではなく、計画的な廃棄を行わなければならない。

組織は新しいものの創造に専念しなければならない。…

第一に組織は、その行うこと全てについて、絶えざる改善を行う必要がある。第二に組織は、知識の開発、すなわち既に成功しているものについて、さらに応用法を開発する必要がある。第三に組織は、イノベーションの方法を学ぶ必要がある。もちろん、これら三つの活動の後は、再び体系的廃棄の段階に戻り、新しいプロセスを最初から始める必要がある。そうしない限り、組織は急速に陳腐化し、成果を上げる能力を失い、同時に、その頼りとすべき高度の知識労働者を惹きつけ、とどめる魅力を失う。

前例のない組織社会(p44)

知識専門家と経営管理者の関係にかかわる問題がある。いずれもが必要な存在である。前者は知識を生み出す。後者は知識を適用し、かつその知識を生産的なものにする。前者は、言葉や思想に焦点を合わせる。後者は、人間、仕事、成果に焦点を合わせる。

仕事としてのリーダーシップ(p184)

リーダーシップはカリスマ性に依存しない。

今世紀におけるスターリン、ヒトラー、毛沢東の三人ほど、カリスマ的なリーダーはいなかった。だが彼らは、史上かつてない悪行と苦痛を人類にもたらした似非リーダーだった。

カリスマ性はリーダーを破滅させる。柔軟性を奪い、不滅性を妄信させ、変化不能とする。カリスマ性はリーダーとしての有効性を亳も約束するものではない。リーダー的資質、リーダー的特性なるものは存在しない。

リーダーシップの本質

リーダーたることの第一の要件は、リーダーシップを仕事と見ることである。

効果的なリーダーシップの基礎とは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に定義し、確立することである。リーダーとは目標を定め、優先順位を決め、基準を定め、それを維持する者である。もちろん妥協することもある。

リーダーたることの第二の要件は、リーダーシップを、地位や特権ではなく責任と見ることである。優れたリーダーは、常に厳しい。ことがうまくいかないとき、そして何事もだいたいにおいてうまくいかないものだが、その失敗を人のせいにしない。

リーダーたる第三の要件は、信頼が得られることである。信頼が得られないかぎり、従う者はいない。そもそもリーダーに関する唯一の定義は、つき従う者がいるということである。信頼するということは、必ずしもリーダーを好きになるということではない。常に同意できるということでもない。リーダーの言うことが真意であると確信を持てることである。

もうひとつ、古くから明らかになっていることとして、リーダーシップは賢さに支えられるものではない。一貫性に支えられるものである。

成長するための原理(p232)

成果をあげる人とあげない人の差は、才能ではない。成果をあげるかどうかは、いくつかの習慣的な姿勢と、いくつかの基礎的な方法を身につけているかどうかの問題である。

成果をあげるための第一歩は、行うべきことを決めることである。いかに効率があがろうとも、行うべきことを行っているのでなければ意味がない。しかる後に、優先すべきこと、集中すべきことを決めることである。そして、自らの強みを生かすことである。

成長のプロセスを維持していくための強力な手法を三つあげるならば、教えること、移ること、現場に出ることである。第一にうまくいったことをどのように行ったかを仲間に教えることである。聞き手が学ぶだけでなく、自らが学ぶ。第二に別の組織で働くことである。そこから新たな選択の道が開かれる。第三に、一年に何度か現場で働くことである。

IT革命(p248)

IT革命から、いかなる新産業が生まれ、いかなる社会制度、社会機関が生まれるかはまだわからない。

しかし、絶対とまではいかなくとも、かなりの確立をもって今予測できることがある。それは、今後二十年間に、相当数の新産業が生まれるであろうことである。しかもそれらの多くは、IT、コンピュータ、インターネット関連ではないであろうことである。

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか Book プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか

著者:P・F. ドラッカー
販売元:ダイヤモンド社
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毛沢東秘録

「毛沢東秘録」    産経新聞「毛沢東秘録」取材班

文化大革命を中心にその前後を中国の文献から何が起こっていたかを再構成したものです。

独立後に、毛沢東が経済政策に失敗し、その後を劉少奇や鄧小平が経済立て直しをうまく行ったため、自分の地位が危ないと感じ、劉少奇や鄧小平を追い落とすために始めたのがプロレタリアート文化大革命です。「造反有理」などの掛け声とともに、紅衛兵や毛沢東について甘い汁を吸おうとする林彪や江青ら4人組が、劉少奇をほとんど拷問のようなかたちで無残な死に至らしめたりしていく様がよく描かれています。また、各地で文化大革命の名のもとに行われた虐殺の模様も目を覆うばかりです。(地主だったり大農家だったりということで、釘を打ちつけた棒で、みんなで殴りつけて全身血まみれで殺されたりするのですが、群集は地主の子どもであっても容赦なく、乳幼児を殺したり、小中学生の子の指をちぎったりと極悪非道のかぎりをつくします)毛沢東はこれらの行為を指示し大衆を煽りますし、警察も当然、これらの行為は取り締まらないと発表する始末です。

毛沢東が死んだのをきっかけに、権力をほしいままに国を掻き回していた4人組を、葉剣英や鄧小平ら実務派が、逮捕し、華国鋒主席を失脚させながら、中国の立て直しをはかっていくまでが描かれています。この本を読めば、すさまじい権力闘争に度肝を抜かれること請け合いです。

60年代から70年代にはみなさんも幼かったし平和な日々を過ごされていたかと思いますが、隣国では数千万ともいわれる命が粛清されていたのです。三国志もすごい話ですが、それに劣らないすごい話です。中国に興味があれば是非読んでいただきたい推薦本です。

(余談)

この本は、サンケイ新聞の連載をまとめたものですが、サンケイ新聞って、文革当時に独自の調査で中国の様子を書いていて、最近まで出入り禁止になり、北京支局はありませんでした。朝日などの新聞社は、中国の大本営発表を忠実に伝えていましたので、北京支局はずっと存在しています。裏も取らずにいわれた通り、毛沢東は偉大だと日本国民に伝え続けるのと、真実を伝えないなら、中国当局の言う通りには書かず、中国当局の情報を直接伝えなかったのと、どっちの生き方に賛成しますか。私は、震災の訓練に自衛隊が参加すると軍国主義だという、くそったれ新聞社はけしからんと思うのですが。

Book 毛沢東秘録〈上〉

著者:産経新聞「毛沢東秘録」取材班
販売元:産経新聞ニュースサービス
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Book 毛沢東秘録〈中〉

著者:産経新聞「毛沢東秘録」取材班
販売元:産経新聞ニュースサービス
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Book 毛沢東秘録〈下〉

著者:産経新聞「毛沢東秘録」取材班
販売元:産経新聞ニュースサービス
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ロック大教典

ロック大教典

渋谷陽一

ロッキング・オン

1800

ロックの歴史をちゃらんぽらんに何の責任も感じずに好き放題語るという単なるよた話本です。渋谷陽一と松村陽一の対談なのですが、単なる掛け合い漫才で、ロックを語るには中身が希薄で、単に渋谷陽一の個人的趣味に終始しており、渋谷ファンにはうれしい1冊です。

内容は、グラムロックやプログレなど名前のついたジャンルについて、かってに語り合い、そのジャンルの中で有名なアルバムを紹介してくれています。更に渋谷の書いたライナーノーツが収録されています。でも、ライナーノーツの方が分量があるので、ライナーノーツの集大成によた話をおまけにつけたという方が正しいです。そうでなくてはこの本を買う価値はありませんが。

ロックってミーハーなものなのか渋谷がミーハーなのかわかりませんが、紹介されているものは有名なものばかりなので私のような素人ロックファンにはわかりやすいものです。私が持っているレコードのライナーノーツがこの本の中でなつかしく読めました。パリスのボブ・ウェルチとかビートルズとか、イーグルスとか懐かしくって今度、押し入れからレコードを引っ張り出して聞こうと思ってしまいます。

これはしたりと思ったのは、イーグルスについての対談で、あれはウエストコーストロックではないとのたまっていたことです。私も音の感じは違うと思っていたのですが、渋谷は鋭く言い放っていました。イーグルスでウエストコーストサウンドは、演奏が下手だと首になったランディー・マイズナーというベーシストだけだと思っていた私には、うれしい記述です。イーグルスファンの方はどう思いますか。

ロック小僧必携の1冊です。

Book ロック大教典

著者:渋谷 陽一
販売元:ロッキングオン
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うつな人ほど強くなれる

『「うつ」な人ほど強くなれる』  野口敬

私もうつの経験者で、かれこれ5年ほど苦しんできました。長らく医者に通いやっとトンネルから抜け出しとところです。
うつ病に関してはいろいろ本を読んできましたが、本書が一番励まされた本でした。

現在、日本では成人の15人に1人が「うつ」を経験していると言われていますし、子供も「うつ」にかかっている子が多いと聞きます。このところ自殺者は年間3万人ほどで、交通事故者の軽く3倍以上です。

世の中には「うつ病は心の弱い人がかかる病気だ」という偏見もあります。私の経験から、確かに病気にかかっているときはすごく弱気になります。でも、うつ病じゃなくても、病気中にも強気でいる人なんてそんなにいないでしょう。

通常、うつについて科学的な検証がされていて、脳内物質の低下などで、通常の病気と何ら変わることのないもので、一つの病気として治療すれば大丈夫みたいなことが書いた本が多い中で、この本は、そんなことは書かずに、うつにかかりやすい人の性格や価値観が他の人に比べて素晴らしいものであるといい、逆にそれを強みにしようと励まします。(決して、頑張れ!なんて書いてはいません)

本書はうつの真っ只中にいる人には向かないかも知れませんが、直りかけやちょっと冷静に自分が見え出した頃に読むか、さもなければうつになっていない人が読むのがいいでしょう。(経験から、うつ病の真っ只中では、そもそも本を読む気にもならないですし、絶望ばかりで何を良いこといわれても頭に入ってきません)

著者は、うつにかかりやすい人を次のように分析しています。
①      まじめで責任感の強い人
②      誠実な人、深く物事を考える人
③      妥協せず、まじめにまっすぐ生きようとする人

以上上げた性格って、実にすばらしいもので、逆に成功者の条件と言えるものです。

でも、真面目だからこそ、一生懸命考え、心を壊すほど悩むことがあります。決していい加減ではありません。だから、信じられますし、大事な仕事も任せられ、責任のある立場に立てます。
うつ病は、外部からの刺激を伝えるセンサーの働きが敏感であればあるほど、同じつらさや苦しさでも人一倍過敏に受け止めてしまいます。しかし、繊細な神経を持つことはマイナスにしかならないのでしょうか。そんなはずはありません。技術分野でも、芸術分野でも大きな成功を成し遂げる人は、人一倍細やかなことに気を使い、細やかなことでもおろそかにしないタイプです。神は細部に宿るともいいますし、ディズニーランドに行っても、細部にまで気を配ってあるので、感動を与えられるという経験はみんなありますよね。
また、深く考える人も、自分の心の中を探し回り、逆に傷ついてしまい心が休めなくなってしまうことがあります、でも深く考えるタイプの人ほど使える人材はいません。昔のように、決まったパターンの仕事をこなすだけの人材より、古いビジネスモデルに寄りかからず、深く考え抜いて緻密な計画を立て、斬新なビジネスモデルを生み出せる人は貴重です。深く考えられる人材が今ほど求められることはないでしょう。
うつになりやすい人のタイプとして、責任感の強い人も上げられますが、説明するまでもなく、責任感の強い人のほうがいいのは明らかでしょう。

うつ病については最近会社でも、心のケアをやってくれたり、カウンセラーと提携して社員のうつ病に向き合ってくれることも多くなりました。しかし、本当にうつにかかった社員やうつが直った社員の対応までうまく取れている会社は少ないのではないでしょうか。
うつ病にかかっているときは、本人が非常に苦しんでいるのですが、うつを経験した人にとっては、逆に他者に対する優しさや、自分を振り返る力がつきます。まして、上で述べたように、うつ病にかかる人は、頑張り屋さんで良い性格を持っているわけですから、直った人を会社としてうまく使いこなさない手はありません。
ワンパターン思考の人事部員の人も本書を読んで認識を変えてもらいたいものです。

とにかく、うつやプチうつの人に是非読んで自信を持ってもらいたいものです。

「うつ」な人ほど強くなれる―『うつ』になりやすい性格こそ「成功する条件」 Book 「うつ」な人ほど強くなれる―『うつ』になりやすい性格こそ「成功する条件」

著者:野口 敬
販売元:アスカエフプロダクツ
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2006年8月19日 (土)

最新情報漏洩防止マニュアル -SOX法-

「最新情報漏洩防止マニュアル」 酒巻 久 & キヤノン電子情報セキュリティ
研究所

2002年に米国で誕生した企業改革法(SOX法)の日本版が2008年3月決算から施行される見通しだ。
日本版SOX法では、ITは「内部統制の目的を達成するために不可欠な要素」であり、「内部統制の有効性に係わる判断基準」として明確に位置づけられている。
SOX法は、情報システムや経営者だけの問題ではなく会社にいる全員が何らかの形で関わってくりため、社内向けの研修や教育に力を入れるべきである。まさか、紙切れ1枚(電子メール1本)で新しいシステムになりましたではすまないだろう。
いかに内部統制の手続きを作り、システムチェックをかけても、それを運用する社員のモラルが低くては話にならない。
そこでSOX法だけではなく、個人情報保護法やe文書法で求められるコンプライアンスを守る知恵が書かれたのが本書である。
2006年の初めに出版されたときも、話題になりよく売れた本だ。
改めて読んでみると、なるほどと思わせることが多い。中身を紹介していくことにしよう。

会社がいかにセキュリティポリシーを持とうが、プライバシーマークを取ろうが、セキュリティ規定を設けようが、現場で情報を取り扱う社員がルール違反をすれば何の意味もない。
もしルール違反があるのなら、それを許す土壌が会社にあるのだろう。
今、社会の流れとしてもモラルを徹底することが難しい時代になってきた。企業社会にあってもお金万能主義が幅を利かせ、お金になれば重要機密でも売ってしまう人間が多くなっている。情報技術の発展ばかりでなく、人の心持の面でも情報セキュリティが守りにくくなっているのではないだろうか。
キヤノン電子情報セキュリティの独自調査からは、情報漏えいと社員の生産性は同じ根っこを持っているそうだ。PCの使用ルールを徹底すれば情報セキュリティに強く、しかも社員の生産性が上がって儲かるとのこと。
また、数百社の調査から、どの会社にも2割の問題児と8割のまじめな社員がいる。2割の問題児が勤務中にアダルトサイトやゲームサイトなどを見て遊んでいると、その分をまじめな社員が残業をしてこなしているかも知れず、まじめな社員の健康を損ねたり、会社にとって残業代が多額なロスになるはずである。
しかし、2割の問題児のために、情報利用を制限しようとする会社もあるが、それによってせっかくの情報投資をつぶし、まじめな社員が割りを食うことになる。
かといって、このまま問題児を許すことにしてしまえば、組織のモラルや士気を低下させてしまう。

それではどうするのか。

不正が生じないような監査体制を厳しくするなど内部統制の充実が求められSOX法が法制化される。また、e文書法の施行によって文書の電子化は業務の効率化・コスト削減など多くのメリットがある反面、これまで以上に漏洩や改ざんのリスクを回避するための対策が必要になってくる。
これらの動きに対応するため、業務プロセスの正しさを示す「証拠」や誰がいつ何をしたかの「記録」「履歴」を残すことが重要になってくる。
SOX法では「ITの対応」が明記されており、ITの重要性が増している。
各業務が公正で明解な手続きによって遂行されていることを証明するには、システムにアクセスするルールや権限の徹底をはじめ、開発、保守、運用までの業務プロセスが正しい手順で動いているかを示すログが重要になってくる。
つまり企業の内部統制は、ツールを部分的に導入すれば解決するものではなく、ログの管理方法など、情報システムに関わるすべての業務の見直しが迫られている。
ログを不正監視として使うだけでは、十台のPCを一人が監視するくらいが精一杯でコストもかかり対応が追いつかない。このためには、情報の重要度から監視頻度、保存期間、分析目的を決めることだ。

ログ監視機能などは大切だが、いかなるセキュリティ対策も社員に自覚がなければ無意味である。正しいPCの使用方法を認識させ、そもそも会社は仕事をする場所であり、PCは会社の資産であることを明確にすること。熱心なあまり家庭でも仕事をするためにデータを持ち帰ったりすることを許すと悪意がなくても結果として顧客に迷惑をかけたりする。ルールが企業を守るのである。大問題に発展させないためには、ルールを守るように教育を実施していくのである。
ハードやソフトでの対応である程度ルール違反の数を減らすことは減らすことはできても完全はない。もっとも効果の高い方法は問題を起こさない社員を育てることである。それと仕事現場では管理者がいかに仕事を割り振っているかも問題となる。業務時間に与えられている仕事の質・量とも勤務時間にしては少なすぎることも原因になる。人間は過小評価されるとヤル気を失うものである。会社内で仕事の能力を落とすケースとしては圧倒的に多いパターンがそれだ。過小評価による損失を出さないためには、管理・監督者が社員の仕事内容を正確に把握し、実績をきちんと評価することだ。
突き詰めて考えると、すべては管理者の能力にかかっている。部下は優秀であるほど、時間を持て余し、PCで遊んでしまうと心得なければならない。

また、職場のコミュニケーションの改善は情報セキュリティの自覚を促す最大のツールである。これは、社員だけではない。正社員と派遣社員のコミュニケーションの欠如は大問題である。そんな関係を改善する一歩が朝の挨拶運動である。あいさつから仲間意識が生まれるのだ。
そして正社員、派遣社員、パートを平等に扱うことが大切である。ボーナスにしても派遣だからいらないと考えるのは間違いだ。ボーナス支給日に、派遣会社にお金を渡しておいて、同じ日に少しでもいいから渡してあげるようにする。たとえ小額でもうれしいものだ。また懇親会にも誘い職場の和を保つことを心がけるべきだ。

情報セキュリティはともすると、それを破ろうとする者をどう防ぐかに気持ちが行過ぎることが多い。しかし、まじめに働く社員が損をしないことが情報セキュリティを考える上で重要であり、まじめに働く社員が得をする仕組みを組織の中に埋め込むことが、マネジメントが最終的に目指すところである。

最新 情報漏洩防止マニュアル―日本版SOX法、個人情報保護法、e‐文書法施行で求められるコンプライアンス Book 最新 情報漏洩防止マニュアル―日本版SOX法、個人情報保護法、e‐文書法施行で求められるコンプライアンス

著者:酒巻 久,キヤノン電子情報セキュリティ研究所
販売元:アスキー
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2006年8月18日 (金)

フラット化、ウェブ化、株主資本主義

中途半端だが、この辺で今年の読書生活を振り返ってみよう。

今年いちばん感銘を受けた本は、トーマス・フリードマンの「フラット化する社会」だ。

巨視的な世界観が、私の頭を整理させてくれる。
先進国と発展途上国というような縦の関係はなくなってきている。IT「革命」によって、
世界はフラット化してきたのだ。コロンブスは地球が丸いことを実証してくれたが、今や地球は丸いものではなく、フラットな世界になってしまった。
気鋭のジャーナリストが世界を飛び回り、現代社会を鋭くえぐり出し、見せてくれる。
フリードマンは、中東問題のジャーナリストとして世界的に脚光を浴び、前回の「レクサスとオリーブの木」でも世界中の話題をさらった。その鋭い筆致が今回も、今、世界に起こる静かな革命にメスを入れ、我々の前に手際よく世界を料理してくれている。

2番目に感銘を受けた書は、梅田望夫「ウェブ進化論」だ。

「フラット化」がマクロ的だとすれば、本書はネットの世界に焦点をあてた、「フラット化」に比べればミクロな世界。
しかし、フラット化の原因になっているのが、このネット世界だ。これを知らずして、フラット化も語れない。
私は、20世紀的な仕事をする企業に勤めており、その中では、ネットを活用しているような感じはしていたが、本書を読んで目を覚まされた。今、あらたな世界観や仕事観が生まれている!ネットのあちら側を知らずとも生きていけるだろうが、あちら側を知ることはこれからの社会に適応することであり、ビジネスの世界に生きるうえでは断然有利になる。私は40歳代だが、団塊の世代のように逃げ切れるわけでもなく、ネットのあちら側を知っている若手とも今後20年ほど戦わなくてはならない。梅田氏が分析・展望してくれたネット社会を知らずにぬくぬくと生きてはいけないのだ。

3番目は、岩井克人先生等による「会社は株主のものではない」だ。

グローバル化といわれ、株主資本主義が大きな声を出し始めた。ホリエモンしかり村上世彰氏しかり、株主利益のことばかりが取りざたされた。会社って株主のものかも知れないけど、社員や取引先やお客さんはどうなの?って、不思議に思っていた人は多いはず。社員が満足できない会社で、お客さんの満足が得られるサービスや商品ができるのか。満足のない商品で、利益がでるのか。利益が出てこそ株主も配当がもらえたり、株価が上がって喜ぶはず。先ずは株主ありきで会社が成り立つのは不自然ではないか。そんな疑問をお持ちの方に、本書では岩井先生をはじめ4氏の先生方が、明確な意見を述べてくれます。私にとっても非常に「読みながら考えさせられた本でした。
この本はペーパーバックの廉価本ですが、中身はすごく濃い本で必ず自分の蔵書として持っておきたいと思わせる本です。

フラット化する世界(上) Book フラット化する世界(上)

著者:トーマス・フリードマン
販売元:日本経済新聞社
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ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる Book ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる

著者:梅田 望夫
販売元:筑摩書房
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会社は株主のものではない Book 会社は株主のものではない

著者:岩井 克人,木村 政雄,紺野 登,奥村 宏,小林 慶一郎
販売元:洋泉社
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2006年8月17日 (木)

数学的思考法

「数学的思考法」 芳沢光雄 講談社新書

昔(昔と言っても1999年ですが)、「分数ができない大学生」(東洋経済新報)が話題になりましたが、そのときの執筆者のお一人が芳沢氏です。
本書は数学の啓蒙書であり、作者も、いま日本人に求められている最も重要な能力は「粘り強く考えること」と「論理的に考えること」であるとし、教育に限らず、数学的思考が大切と言っています。
本書の対象は、小中学生の子供を持つ親だけでなく、広くビジネスマンを対象にした話になっており、数学的な考え方を使った「論理的な説明」とはどうすればできるのかについてまで解説しています。(しかしハウツー本とは違いますので念のため)
ただし、昨今のゆとり教育における算数・数学の内容について、鋭い指摘を随所でしており、文科省の審議員や大学での講義を通じての具体的な例から、作者の数学への思いが述べられています。
最近は世界的に見ても、日本の数学力が劣っているという調査もありますし、IT業界では、世界のソフトウェア企業ランキング上位100社のうち、半数近くがインド企業であるとことから、インドでの教育が日本と違うことに触れています。ただし、インドでは九九ではなく、一九×一九をやっているからではなく、もっと深く突っ込んでインドの教育体系が各学年で体系的に数学的思考が身につくようになっていることを指摘しています。単に計算ができるだけで数学が強くなったり、思考力がつくことはないとのことです。
また、数学的思考で、合理的に論理的にすいすい物事を解いていけるのではなく、
その根底には、多くの失敗にめげず困難にぶち当たっても「必ずできる」と信じる気持ちが大切だと説きます。(私の小学生の子供も、すぐに解き方を教えてもらおうとして、じっくりと自分の力で解こうとしませんね)
今の学生は、ものの解法を、その意味を理解せずに「暗記」によって乗り切ろうとするため、問題を少しひねられると手も足も出なくなり、応用力が身についていないそうです。
ビジネス向きの内容としては、数学的思考のヒントとして、課題や原因を見つける場合、通常は複雑に事象が交わっており、一つの要因に決め付けることなく、多変数的な発想をしたり、多変数をどうまとめていくかについて述べています。
その他、データの取り扱い方や論理的な説明の仕方なども勉強になります。

最近は数学本が流行りですが、気軽に読める新書本です。

数学的思考法―説明力を鍛えるヒント  講談社現代新書 Book 数学的思考法―説明力を鍛えるヒント 講談社現代新書

著者:芳沢 光雄
販売元:講談社
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2006年8月15日 (火)

「災害対策」 PASCO社の帰宅支援

8月7日に首都圏で大停電があった。電車は止まるし、会社についたらエレベータは動いていない。ニュースをみると、エレベータの閉じ込め事故まで発生していた。

私はかつて会社で災害対策を担当していたことがあり、気が気でなかった。

私は主に首都圏直下型を想定して防災用品を準備したり、啓蒙用の社内報を作成していた。

今回の停電の原因は、クレーンが高圧線にぶつかったのだが、これで電車が止まったり、信号機が機能しなくなったりしていることを考えると、大地震の時を考えると思いやられる。

電気の復旧には3時間ですんだが、大地震では何日もかかるはずだ。3時間の停電で大混乱して、電車やエレベータに閉じ込められるのだ。デパートや食料品店も、冷蔵ものがだめになって廃棄を余儀なくされたらしい。まして、1週間以上電気が止まることを想定すると、生鮮食品や冷凍食品などはだめになることがよくわかった。

また、電車が動かないということは、徒歩で家まで帰らないといけないことになる。

首都圏には650万人が周辺地域から働きに来ているのだから、いっせいに帰宅を始めると人で道路が渋滞することは間違いない。

私もあわてて、持っている帰宅用の地図を眺めて帰宅ルートを確認した。

今回の地震で、多くの人が災害に対する意識を高めてくれるとありがたい。

私が徒歩帰宅のために使っている帰宅ルート支援サービスを紹介する。

株式会社パスコが、ネットで実施しているサービスだ。会社の位置と自宅の位置を入力すると、会社から自宅までの最適なルートが表示される。道なりでの距離もわかる。もちろん、地図をプリントアウトできる。私もプリントアウトして通勤かばんに入れてある。本屋さんで売っている帰宅支援地図より値段も安く、かつ自分の家までの自分だけの地図になる。地図上には救援施設なども載っているので、東京周辺から通勤している人には是非とも利用して欲しいサービスだ。

自分で自分を守りたい人はパスコさんのサイトへどうぞ

https://www.kitakumap.com/

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2006年8月14日 (月)

流行っている万年筆 2

6月10日号で書いたとおり、今、万年筆が流行っているのでもう少し書くことにする。

万年筆に限らず、文房具全体がブームと言ってもいいだろう。そのブームの中心にいるのが万年筆のような気がする。

近年は、図鑑のような万年筆紹介本がたくさん出ており、見ているだけでも楽しい。

最近出たところでは、ラミーだけを扱った「ラミーのすべて」がいい。

また、ムックの「趣味の文具箱」シリーズも揃えたいくらいだ。

万年筆と言えば、モンブランやパーカー、ペリカンなど外国製品の方がいい感じはするが、日本製の万年筆にも職人の技をつくした一品がある。「日本産万年筆型録」を読むと、素晴らしい日本製品の数々に出会える。

ラミーのすべて―デザインプロダクトとしての筆記具 Book ラミーのすべて―デザインプロダクトとしての筆記具

販売元:ロコモーションパブリッシング
Amazon.co.jpで詳細を確認する

趣味の文具箱―文房具を愛し、人生を楽しむ本。 (Vol.1) Book 趣味の文具箱―文房具を愛し、人生を楽しむ本。 (Vol.1)

販売元:〓出版社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Pen Books 101本の万年筆 Book Pen Books 101本の万年筆

著者:中島 茂信,すなみ まさみち
販売元:阪急コミュニケーションズ
Amazon.co.jpで詳細を確認する

日本産万年筆型録―今買える国産万年筆のすべて Book 日本産万年筆型録―今買える国産万年筆のすべて

販売元:六耀社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

1本5万円前後が売れているようですが、廉価なものも売れているらしく見逃せない。私は子供に、ペリカンのペリカーノジュニア(1200円くらい)を買い与えたが、子供用とは思えない書き味です。大人でも十分使える。最近女子高生の間に流行っているパイロットのペチットワン(300円)は、透明な感じで色とりどりで集めても楽しそうだが、さすが大人が使うには抵抗があるが、ペリカーノジュニアは抵抗感がない。

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大人用にはカジュアル万年筆として、ラミーのサファリ(3500円くらい)というのがあり、ボディがきれいな赤や黄、青、透明など使っていて楽しい。まさにカジュアル万年筆。ペン先も好みによって選べるようになっている。私は細いペン先でブルーのものを持っており、会社でメモを取るときに使っている。

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廉価版ならウォーターマンのクルトゥール(2000円くらい)もおしゃれだ。ウォーターマンと言えば、万年筆に吸引方式を始めて考えて取りいれたメーカー。廉価版とはいえ、ペン先はアールデコ調のちょっと本格派。でも、ボディは半透明でポップな感じ。私もひとつ持っておきたいと思っている。

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万年筆のお供として、フランス製のメモ帳のロディア(RHODIA)は最高。私は、ロディアに万年筆でアイデアを書くのだが、ロディアは本当に書き心地の良いメモだ。

すらすら書けて、万年筆のインクがすっと吸い込まれる。たぶん、一度、ロディアを使うと他のメモ帳は使えないですよ。

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南国ブーム マンゴー&琉球音楽

今年の夏はちょっとトロピカルなムードかな。

沖縄に旅行したこともあり、トロピカルフルーツや沖縄関連が目につく。

社内の自販機では、トロピカーナの「アップル&マンゴー」が人気。会社の隣のカフェ「プロント」では、マンゴージュースを大宣伝している。

特に、マンゴーそのものや、マンゴーのケーキなどが流行っているそうだ。マンゴーも買いたくなるけど、つられてパイナップルも買って食べたくなる気分です。最近は、みなさんフルーツを食べなくなってきているので、こんなブームに乗ってたくさんフルーツを食べたほうがいいですよね。

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それと夏になるとブームになるのかもしれないけど、TSUTAYAさんでは、CDコーナーの一角が琉球音楽のコーナーでした。琉球音階って、日常耳にすることは少ない割には、聞くと耳に心地よくって、なぜか(琉球育ちでもないくせに)懐かしい音で、ちょっと和みます。

やっぱ、ネーネーズの歌声に沖縄を思い出します。

(TSUTAYAで借りて良かったCD)

琉球的哀華IV Music 琉球的哀華IV

アーティスト:オムニバス,森山良子,ネーネーズ,THE BOOM,久保田麻琴と夕焼け楽団,りんけんバンド,おおたか静流
販売元:Sony Music Direct
発売日:2005/06/01
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Music GOLDEN☆BEST/ネーネーズ

アーティスト:ネーネーズ
販売元:Sony Music Direct
発売日:2004/06/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

Music 琉球的哀華III

アーティスト:オムニバス,ネーネーズ,花*花,THE BOOM,喜納昌吉&チャンプルーズ
販売元:Sony Music Direct
発売日:2004/06/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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2006年8月13日 (日)

日本は買いだ

「史上最強の経済大国 日本は買いだ」-2010年超予測- 佐々木英信

日本経済は、すでに「黄金の40年」に入ったんだって。

この本は、まず、作者の歴史観や経済周期説から説明します。世界史的には、東洋と西洋が900年ごとに中心が移っており、これからはアジア・オセアニアの時代になるそうで、歴史的には、一度中心になったところは、二度と中心になる国はないといいます。つまりアジアの時代になっても中国がもはや中心になることはないと。

コンドラチェフの波とか、クズネツ・サイクルは学説としてわかるとしても、この作者は風水で日本は大発展するとまでいいます。ちょっと眉唾です。

この本の面白いところは、マクロ分析より、ミクロな業界分析や企業分析にあります。作者は株屋さん上がりのアナリストなので、ここは読む価値があります。

業界話では、化学業界に注目していることが興味深い。電機業界の規模が50兆円、自動車は33兆円ですが、化学業界は36兆円もあるそうです。昔は、規模が大きい割りに儲からなかった産業でしたが、儲かる分野へ集中投資しており、液晶や携帯の部材はほとんど化学メーカーが提供しているそうです。(私は個人的には今までこの分野に興味をもたなかった過ぎたかも)

日本の技術力のひとつで本書で注目させられたのは、新・丸の内ビルの外壁に使われている光触媒技術です。雨が降ると汚れを落としてくれることは知っている人も多いでしょうが(自動車のミラーにもありますよね)、晴れた日には、化学物質を分解して、大気汚染物質である窒素酸化物を分解しているそうです。  このワザはもっと宣伝してもいいですよね。今後のLOHASブームにも合うと思うのですが。

上記の関連で言えば、日本の静脈経済(リサイクル産業)についても、面白い分析があります。ゴミの年間処理コストは19兆円にも達するそうで、国家予算と比べて1/4です。この規模があれば、技術革新があれば静脈産業は十分に儲かる産業になりますよね。すでに新聞・テレビでもよく新たな技術が紹介されますものね。作者も環境問題は、技術革新とそれによる拡大する新ビジネスによって、発展的に解消されるだろうといいます。

本書では、技術力のある中小零細企業やベンチャースピリッツを持つ老舗企業などが紹介されていきます。(私はあまり知らない企業ばかりだったので興味を持って読めました)

全体的には、経済周期や、産業界や各企業の技術力から見て、日本経済は、大きな転換点を迎えており、「スピード化」「仕事の効率化」「異分野の知識の結合」など、新時代の胎動だといいます。

作者はテクニカル分析も大事だけどファンダメンタルズの分析も忘れないようにといっていますが、どうみてもテクニカル分析中心の株屋さんの書いた本のように思えます。

史上最強の経済大国 日本は買いだ―「黄金の40年」が始まった Book 史上最強の経済大国 日本は買いだ―「黄金の40年」が始まった

著者:佐々木 英信
販売元:幸福の科学出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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壊れる消費市場

昨年は、2極化をテーマにした本がたくさん出ました。また、今年は、国会でも格差問題が取り上げられるようになりました。

いろいろなデータからは、しっかりとした2極化はわかりません。

しかしながら、確かに底辺層は目につくようになりましたし、テレビでも特集が組まれたりします。

どこの会社でも同じだとは思いますが、人件費を変動化させることが、さも正しい経営でもあるかのように正社員を減らし、派遣社員など非正規社員を増やしてきました。わが社でも、バブル崩壊後、いち早く新規採用を控え、その分、派遣社員を増やしました。この戦略はたぶん成功だったと思いますが、どの会社も同じことをやりだすと、人件費が抑えられコスト削減にはなっても、マクロで考えると、家計部門へ流れるお金が少なくなり、消費市場が縮小することになります。

各企業にとって正しい選択が、全体で見ると結局、市場を失わせていることになります。合成の誤謬です。

最近、気になっているのが家電業界です。薄型テレビが世界的に流行で、各社の競争も激しく、製品価格がどんどん下がってきました。

テレビで見たんだと思いますが、シャープの亀山工場では、働いている多くの人は、派遣会社からの時給働きの人々で、24時間3交代勤務をしているそうです。アパートを与えられて、バスで工場との間を往復させられます。仕事は肉体的に相当ハードなようです。しかし、いくら頑張ったところで所詮アルバイト、それで生計が立てられるような賃金はもらえません。

ちょっと考えてみてください。世界に向けて液晶テレビを作っている工場で働いている人々は、低賃金で液晶テレビを買うどころか、年金も払えないような労働者です。シャープだけではなく、どこの会社も似たり寄ったりだと思います。

ただ、シャープが気になったのは、日本市場では強いのですが、アメリカ市場やヨーロッパ市場では、ソニーやサムスンより弱いということです。日本でできる限りコストカットして、ヨーロッパやアメリカで、今後勝てないことがあればシャープの液晶市場はどうなるのでしょうか。自国市場で、労働コストを下げてしまい、肝心の自国での消費市場を壊してしまっているということになります。

昔、ヘンリー・フォードは、フォード工場で働く労働者でも買える車を作ると言って、規格大量生産を始めました。生産側での利益とともに、消費者の利益も考えています。

富裕層も多くはなりましたが、大企業がニッチ市場だけで生き残っていくわけにはいきません。

また、最近は労働者の賃金がやっと上がってきましたが、経済の全体の伸びよりも低くなっています。(当然、賃金は遅行指標になっているくらいなので仕方ありませんが)

しかし、経営者も、労働者は「家に帰れば消費者」であることを忘れないように経営を行ってほしいものです。(ヒトはコストではなく、資源・資産だということを忘れないで)

「天に唾する」ような経営はやめてもらいたいです。

Book シャープの「オンリーワン経営」―“自前主義”を貫く液晶王国の秘密

著者:舘沢 貢次
販売元:オーエス出版
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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2006年8月12日 (土)

企画書は1行

「企画書は1行」 野地 秋嘉

最近流行の新書なので読んでみました。
てっきり、企画書のハウツー物かと思っていて、究極は1行でまとめろ!と言っているのかと勘違いしておりました。タイトルを読めば、層思いますよね。
でも、書いてあることは、企画者の1行に込められた思いが綴られた本でした。
それなら、「企画書『の』1行」と書いて欲しかった。
企画書を書いた人とその物語がたくさんちりばめられています。トヨタの張副会長から、たこ焼きやさんの社長、サントリーの斎藤さん(斎藤茂吉の孫)、マネックスの松本大CEO、旭山動物園の小菅園長など多彩な方々の企画の物語です。

タイトルらしいのは、GMOの熊谷社長の言葉です。
「企画書は簡潔に」とは、相手の身になれ!ということです。私は人生と言う言葉の意味は、時間と動議だと思う。人生とは時間を消費していくこと。それなのに分厚い企画書を読ませて他人の時間を消費させてしまう・・・そんな自分勝手な人間にいい企画が浮かぶはずがない。

著者は全体を通して、企画書の1行の作り方を学ぶとすれば、それはまず頭の中にしっかりと映像を結ぶことだといいます。キーワードを思いついた程度で企画書をまとめてはいけない。企画書の完成形をディテールまで映像化した後で筆を取れと。

企画書は1行 Book 企画書は1行

著者:野地 秩嘉
販売元:光文社
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食がわかれば世界経済がわKる

「食がわかれば世界経済がわかる」   榊原英資

久々に楽しく読めました。榊原さんて個人的にはあまり好きではありませんが、本書は、榊原さんの教養がこぼれ落ちるような、トレビアが満載です。
(東急電車の売店で売っていました。それほどお手軽に面白い本なんですかね)

「食」って、まさに文化ですし、食を追っていけば世界経済までわかってしまうものですね。

さずが、大蔵省の財務官として世界を飛び回っていただけあって、中華、フレンチ、イタリアン、和食と、歴史から紐解いて世界とのつながりや、現代の外交まで教えてくれます。

これを読んで思ったのは、学生のときにもっと世界史を勉強しておけばよかったと思ったことです。
(小生、高校のときに世界史を選択しなかったので、あまりにも無知なのですが)

食を通して、世界史的に、フランス料理がどのようにできあがってきたのかを知るだけで、フランス王室とヨーロッパ各国との関係からフランス革命まで知ることになります。

***********************
中身を少し紹介しておきます。

フレンチに関しての記述です。
「フランス人に言わせれば、フランス料理以外の、ドイツ料理とかイギリス料理というものは上流階級の料理ではなく、基本的に農民料理だということになります。
そもそも「ドイツ料理などというものはない」「イギリス料理も存在しない」とまで言います。
「さらに、スペインに対しては、ピレネー山脈の向こうはアフリカだと言ってはばかりません」だそうです。
東京に住んでいると、大宮から北は関東ではない。南東北だ。なんて悪口を言う人がいますが、フランス人も一緒ですね。

みなさんは、ジャガイモやカボチャと言う言葉の起源を知っていますか。
本書によると、日本にジャガイモが伝わったのはインドネシアだそうで、オランダ人によって伝えられました。オランダはその頃ジャカルタをアジアにおける前線基地としていおり、そのジャカルタから来たイモだからジャガイモだそうです。
同様にアメリカから来た食材であるカボチャは、ポルトガル人によって伝えられましたが、ポルトガルはアジアの前線基地がインドシナ半島であり、カンボジアが転じて、カボチャになったそうです。

和食についても多く割かれています。世界は今や空前の和食ブームだそうです。
ちょっと前までは、米国のエリート層が寿司を食べていたと思うのですが、今や中国人も金に糸目をつけず、さしみでトロを食べるそうです。
榊原氏は、日本の米は輸出できると言います。「日本のブランド米でないと寿司はうまくない」と言う宣伝をして、ブランドを作れば世界のグルメは日本米を食べようとするのだと。
また、グローバル化によって生まれた新たなエリート層は、フランス料理も動物性脂肪が多くて太りやすいというので、このごろは日本料理を中心にアジア料理を好むようになってきたそうです。寿司ブームは一過性のものではなく、和食がグローバル化しているようです。

食がわかれば世界経済がわかる Book 食がわかれば世界経済がわかる

著者:榊原 英資
販売元:文藝春秋
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使う力 御立尚資 

「使う力」御立尚資

 
テレビ東京のワールドビジネスサテライトのコメンテーターでおなじみの御立氏の本です。前作の「戦略脳を鍛える」も相当面白かったので、本作も読んでみたのですが、期待に違わず面白いです。
MBAのようにビジネス知識を集めることはブームですが、本当にビジネスで使える力とは何かを説明してくれます。
企画する力を説明してくれますが、企画の部署の人以外にも是非とも読んでいただきたい内容です。
それと、御立氏の書き方が非常にわかりやすく読みやすいので、すいすいと読めて頭に入ってきます。できる人は、難しいこともわかりやすく説明できる能力があるということですね。
使う力 Book 使う力

著者:御立 尚資
販売元:PHP研究所
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戦略「脳」を鍛える Book 戦略「脳」を鍛える

著者:御立 尚資
販売元:東洋経済新報社
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シンプルマーケティング

「改訂 シンプルマーケティング」 森行生

以前、「シンプルマーケティング」を出していたのですが、読者の要望に応え、その続編というか、時代に合わせたというか、改訂版の形で本書は書かれています。

森さんは、以前はマーケティングのメルマガを出していて非常に面白かった人です。

メルマガは内容が濃すぎて読むのに相当時間がかかったのですが、でも面白かったです。

この本を見つけたときは、感激してすぐに買いました。

とにかく、マーケティングの基本を実際の事例をあげながら、小気味よく解説してくれます。
非常に読みやすい1冊ですし、マーケティングに関係ない人でも十分に楽しめる内容です。

改訂 シンプルマーケティング Book 改訂 シンプルマーケティング

著者:森 行生
販売元:ソフトバンククリエイティブ
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何のために生きるのか

稲盛和夫さんと五木寛之さんの対談集です。
仕事で少しくさっていた時に読んだのですが、心の平穏を取り戻せました。
仏教には関心はありませんでしたが、仏教のこともよくわかりましたし、仏教の教えを超越した人間としてのあり方を考えさせてくれます。
お二人とも人一倍の苦労と努力をされている方なので、話には非常に説得性があります。

Book 何のために生きるのか

著者:五木 寛之,稲盛 和夫
販売元:致知出版社
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プロフェッショナル・サービス

「プロフェッショナル・サービス」  酒井光雄

上流顧客を満足させるためのサービスについて書かれています。
一番例に引かれるのが、リッツカールトンです。
読んでいても、リッツカールトンのホスピタリティの凄さはわかるのですが、いかんせん、私は安月給のサラリーマンなものですから、一生、リッツに泊まることはもちろん食事さえも行かないような気がしますが。
ただし、ビジネスとして考えれば、上流層は非常に魅力ある市場です。
車で考えても、現在軽自動車が売れていますが、同じ利益を上げるために、軽自動車を100台売るのに対し、超高級車では1台を売れば済むこともあります。その場合、顧客は単に製造物である車に金を払っているのではなく、車+サービスにお金を払っているはずです。
上流層は世の中の少数者ですが、高度なサービスに対し、それなりにお金を払ってくれる顧客が存在するのです。
そのサービスを提供するのは人間です。いくらマニュアルを高度化しても顧客に納得してもらえるサービスは作り出せません。
自分で考え、行動できる人間を育てなければなりません。次のようなことが求められます。

・ お取引先との好ましい人間関係を維持し、高度化する対人関係能力。
・ 主体的に自らのう力を高度化させようとする主体性。
・ 企業が収益を上げて経営が成り立っているという、ビジネスの基本原則への理解力。
・ 自分の力で仕事を生み出し、収益を上げる商才の重要性に対する理解力。
・ 人とのコミュニケーション能力(会話・メールを含む)
・ 気づき。
・ マーケティングの感受性(異性や異世代への興味と情報収集力)
・ 社会性。
・ 目標設定力。
・ 絶えず自己能力を高度化させる革新性。

以上のことって、上流顧客へのサービスに生かせるというよりは、どんなビジネスでも成り立つことでしょう。

上流顧客を満足させるプロフェッショナル・サービス Book 上流顧客を満足させるプロフェッショナル・サービス

著者:酒井 光雄
販売元:日本能率協会マネジメントセンター
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ブランド王国スイスの秘密

「ブランド王国スイスの秘密」磯山友幸

スイスといえば、高級時計(近年、みんなスイス製を腕にしていますよね)、ネスカフェ、アルプスの少女ハイジ、金持ちのための銀行、アーミーナイフというところでしょうか。

スイスは、人口も非常に少なく、国土も小さいながら、国自体のブランド力もありますが、その産業のブランドもすばらしいものがあります。

先に列記したスイス製以外にもファッションブランドなどの会社もたくさんあり、本当に付加価値の高い産業を育てています。
ですから、一人当たりの所得も非常に高いですし、通貨であるスイスフランもユーロやドルに比べ以上に高いようです。
観光客にとっては、異常に高い物価だそうですが(世界一ビッグマックが高いそうです)、スイス人にとっては、給料も高いので、スイスで暮らしている限りは、物価高も感じないようです。
スイス人が周辺の国に出かけたときは、自国の通貨高のおかげで、たくさんお買い物ができるようです。

資源の少ないスイスがいかに付加価値の高い製品を世界に向けて売り、儲けているのかは、日本も学ぶべきものが多いように思われます。日本は、中国や韓国にコモディティでは負けてきていますが、生き残る道は高付加価値商品のはずです。

ブランド王国スイスの秘密 Book ブランド王国スイスの秘密

著者:磯山 友幸
販売元:日経BP社
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ザ・サーチ

「ザ・サーチ」 ジョン・バッテル

グーグル本がよく売れていますが、本書は、「検索」をテーマにグーグル以前から話が始まります。
グーグルについては、文春新書の「グーグル」はやや好意的な書き方でした。検索方法のマニュアル本もいくつか出ています。また、逆に文藝春秋では、グーグルについて相当批判的な記事が書かれていました。本書はその中間的な、ニュートラルなところでしょうか。いいところも悪いところも書かれています。著者がITビジネスに近いところにいて取材しているからでしょうか。

現在、フランスでは検索エンジンを国家プロジェクトとして開発することが決まりましたし、日本でもその方向にあります。
なぜ、「検索」がそこまで国家が関与するほどになってきたのかは、本書を読めばその背景は感じ取れます。

インターネットの世界が何かをするための手段から、ほとんど「環境」と呼べるものになってしまった現在では、検索ひとつで、ネット内の人々の生殺与奪を握ってしまいます。恐るべし検索です。

ネットの世界に触れる人は一度読んで見てください。

しかし、ネットの世界の言葉は、従来の英語の意味が違って使われるようになっていますので、訳者が苦労しています。(っていうか、そのまま英語をカタカナで書くしかないのですが)

ザ・サーチ グーグルが世界を変えた Book ザ・サーチ グーグルが世界を変えた

著者:ジョン・バッテル
販売元:日経BP社
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ドコモが銀行を追い抜く日

「ドコモが銀行を追い抜く日」 岩田昭男

クレジットカード専門のジャーナリストの岩田氏の最新作品。
現在のクレジットカードの勢力関係、携帯キャリアやJRの動向がよく描かれている。直近の三菱東京UFJとauとの提携による銀行設立まで載っていて、たぶんクレジット業界の最新動向まで押さえてある。
タイトルは、「ドコモ・・・」であり、ドコモのidやCDMXの戦略中心ではあるが、単なる携帯会社の話ではなく、MUFG、みずほ、三井住友の3大メガバンクの戦略を踏まえ大きな流れを描いているし、VISAインターナショナルの動向も考慮されている。
SUICA,EDY,id,クイックペイ,スマートプラスと同じFelicaの上に仕様の違う仕組みが乱立し、多くのカード会社が思惑を抱きながら選択をしている。現状では、まだまだ顧客本位ではない規格の乱立だが、ここ1年くらいで使いやすい電子マネーになると思われる。

ドコモが銀行を追い抜く日 Book ドコモが銀行を追い抜く日

著者:岩田 昭男
販売元:PHP研究所
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強い会社をつくりなさい!

「強い会社をつくりなさい!」小山昇

ダスキンの代理店をしている一会社の社長の訓示話です。
仕事をする上での心得が次々と読みやすく書かれています。
こじんまりした小山社長の企業だから、社員全員が小山流の仕事をしていけるのでしょう。しかし、大企業だから、小さな企業の心得が使えないわけではありません。大企業の組織に流されがちな人にとっては、本書の心得を胸に刻んで仕事をしたいものです。きっと強い会社になります。
小山社長の会社でも、社員やパート、アルバイトの最大の関心事は自分の給料だといいます。しかし、その“一番気になる給料”の元になっている“会社の数字”には、ほとんど関心がないといいます。会社の数字は他人事なようです。
わが社でも給料の元になる会社の取扱高や利益をどれだけ気にしているでしょうか。
本当に強い会社になるためには、それらの数字を知り、経営に参画する気持ちが必要です。小山社長の会社のように少人数だから経営に参画させていけるのではなく、大企業でも工夫次第で出来ることだと思います。

強い会社をつくりなさい Book 強い会社をつくりなさい

著者:小山 昇
販売元:阪急コミュニケーションズ
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ヤバい経済学

「ヤバい経済学」 スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー

上半期ナンバー1との呼び声も高い本なので読んでみました。
めちゃめちゃ面白いわけではないですが、経済学に関しては新鮮な題材を扱っています。

マーケティングや統計学、社会学をかじったことがある人なら、違和感がないというか、これを経済学?って思うか。
変数の相関を捉えて、単純に関係があるとか因果関係があるとかって言えないよね、というお話。
ただし、著者たちは、非常に読みが深い。

例をあげると、犯罪減少が少女の中絶を認めたことに原因があったとか、日本の相撲の八百長をデータで暴きだします(7勝7敗の力士が勝ち越しを決めた力士と対戦したときの勝率たるや異常です)

タイトルがふざけているので、キワモノ扱いされないかと心配です。英語のままをカタカナにしたほうが安心して買い求められるように思います。

ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する Book ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する

著者:スティーヴン・レヴィット,スティーヴン・ダブナー
販売元:東洋経済新報社
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Web2.0でビジネスで変わる

「Web2.0でビジネスで変わる」 神田敏晶

梅田氏のウェブ進化論がものすごく売れたので、それに便乗する形で出た本だと思われます。

進化論は、2.0のコンセプトや世の中の方向性がよくわかりましたが、この本は、単に2.0系のサービスの体験記録を書きなぐったというところです。
著者の神田氏はセグウェイを公道で乗って警察につかまったことでちょっと有名な人で自称ITのジャーナリストです。
mixiで知り合った人をリアルの酒場で引き合わせるようなバーをやっていて、WBSでも紹介されていた人ではないかと思います。
真剣に世の中の動向を知りたい人は、梅田氏の進化論を、具体的な例をちょっと知りおくくらいの人は本書がよいでしょう。
でも、すでにネットの中で生きている人にとっては無駄な本ですよ。

Web2.0でビジネスが変わる Book Web2.0でビジネスが変わる

著者:神田 敏晶
販売元:ソフトバンククリエイティブ
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技術空洞 (ソニー物語)

「技術空洞」 宮崎琢磨

SONYの元バイオの企画マンが描いたソニーを憂う書です。

元社員ということもあり、厳しいことも書かれており、ソニーファンの方には耳の痛い話が多いです。でも、著者はソニーがよみがえってほしいという気持ちがあるのでしょう。
バイオの企画マンなので、バイオの爆発的な成長期や他社と変わらなくなっってきた様子が中心に書いてあります。確かに、バイオが凄い人気になったときには、他社にないコンセプトがあり、わかってくれる人だけ買ってもらえればいいというところがあり、そこがまた魅力だったのですが、バイオブランドが浸透して、一般ピープルを狙いだしたところくらいから、他社と同じような商品を出していってしまいます。それは最初は利益につながりますが、だんだんコンセプトが不明確になり、先端技術が投入されなくなります。

出井時代のソニーショック以降、人減らしで、エンジニアが流出しているそうです。そういえば、ストリンガー会長になってアイボの開発中止になりましたが、私が聞いたところによると、とっくにアイボのエンジニアはソニーから出ていってしまって別会社を作っているようです。

ソニーといえば、他社にない技術やオーディオやヴィジュアルへのこだわりをもっと持ってもらいたいものです。
ソニーファンの私としてはソニーの復活を願うまでです。

技術空洞 Lost Technical Capabilities Book 技術空洞 Lost Technical Capabilities

著者:宮崎 琢磨
販売元:光文社
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遺伝子が解く!万世一系の秘密

「遺伝子が解く!万世一系のひみつ」 竹内久美子

動物行動学のおなじみの竹内久美子の相変わらずの作品です。最近は、出す本が同じパターンで飽きてしまいます。今回は、話題の女性天皇の話と思わせ、本を買わせる作戦です。
内容的は、生物の行動を解説するのがほとんどで、天皇の話はちょっぴりです。
日本の天皇家は、男系のY染色体を千数百年に渡り引き継いでいるそうで、ヨーロッパの王家の伝統とは随分違うようです。過去に女帝が現れたときも、天皇家のY染色体を持つ男子と結婚し、男の子をもうけ、Y染色体を途切れさせていません。
世界的にも相当珍しいのであれば、朱鷺(とき)と同じように天然記念物に指定してあげるとか、世界遺産に登録してもいいでしょう。
遺伝子レベルで天皇家の万世一系を守るのであれば、昔の天皇で精子をばらまいた子孫を探し出し、愛子さまの卵子と受精させることもできます。(たぶん、相当の数の男性のDNAを調べれば、天皇家のDNAが見つかる可能性は高いです)昔だったら、こんな不届きなことを言ったら不敬罪ですがね。

遺伝子が解く!万世一系のひみつ Book 遺伝子が解く!万世一系のひみつ

著者:竹内 久美子
販売元:文藝春秋
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「人口減少社会のメガトレンド」 

「人口減少社会のメガトレンド」 五十棲剛史

世の中のトレンドをコンパクトにまとめてある本なので、ちょっとその中身を紹介しておきましょう。(コンパクトにまとまっているので、ヘビーな本や詳細な分析データをお求めの方には向きません)

*****************************************************************

日本の人口は、20世紀初頭(明治30年代半ば)は、約4300万に過ぎなかった。
その後、一貫して増加の一途をたどり、1920年(大正9)に5596万人に。
太平洋戦争を経ても人口は減ることはなく、戦後さらに急カーブを描き、1967年(昭和42)にへ初めて1億人を突破。そして現在は1億2775万人。
この100年間に3倍に膨れ上がったことになります。

メガトレンド1:「大量生産・大量販売」から「少量生産・付加価値販売」へ

人口減少社会というマーケットが縮小していく時代を目前にして求められているのは、「極端」なものを目玉にするという発想。

特に、富裕層のマーケットが膨らんでいる。
その例を紹介しよう。
時計:パテック・フィリップのハイジュエリーウォッチ 1億3650万円
ワイン:ロマネコンティ(1985) 1575万円
ホテル:ザ・リッツ・カールトン大阪の「星に願いを」宿泊プラン 1泊80万円

どれも人気があります。
こんな高いものを求める層ってどれくらいいるのでしょう。
資産1億円以上の富裕層は、実に134万人もいるのです。これは世界第2位の数です。
日本の個人資産が1400兆円と言われますが、どう考えても我々庶民が一生懸命貯蓄に励んでも1400兆円にはなりませんよね。

三菱東京UFJ銀行もプライベートバンキングで儲けようとしているのもうなずけます。

ところで、すごい富裕層向けだけではなく、特別な日にだけちょっとリッチにしたいという
商品も流行っています。

東京帝国ホテルの1万円のサンドイッチ。ニューオータニの1個3150円のハンバーガ。
最高級天然酵母パン「ルセット」のシナモンパン 3000円。

超リッチ層でなくても、特別な日なら1回くらい1万円のサンドイッチを食べてみたいという人も結構いるのです。

富裕層サービスも「ハイエンドサービス」と「アクセシブル(手が届く)サービス」とに分けられるようです。

人口減少でマーケットが減少する時代に求められているのは、「極端」なものを目玉にする。
「極端」を商品化することにより、情報価値を高め、存在認知をさせるという発想なのですね。

メガトレンド2:「ナンバーワンからオンリーワンへ」

ネクタイを考えましょう。
中国製なら1000円程度。エルメスやアルマーニなら2万円はします。この差を生み出しているのは、ブランド名を記したタグです。このタグこそ、ブランド哲学がそのネクタイに注ぎ
込まれていることを示す証です。堺屋太一は知的資産を加えて価値をアップさせることができる社会を「知価社会」と読んでいます。
知価とは、そのブランドが付加できる文化の価値だといえるのです。

メガトレンド3:「モノからコトへ」

ステキ体験やワクワク体験をにお金を使う時代へ

メガトレンド4:「大衆から個客へ」

ハムやベーコンを自分の好みに指定して作ってもらうことが流行っている。
VAIOもネットで自分の好みにしてくれますよね。

メガトレンド5:「若者からシニアへ」

エイジレス感覚の「シニアハナコ族」の登場。団塊女性が使えるお金って平均4万3
千円もあるんですよ。
ランチグルメも1~2年前は3800円程度だったものが、最近5500円、7000円と高級
な方へシフトしてます。

メガトレンド6:「大型ディスカウントから劇場(テーマパーク)型へ」

ディズニーリゾート、ラーメン博物館、忍者の居酒屋。
京都が最近、観光客を伸ばしているんですが、京都そのものが劇場だとか。
エキナカも流行ってますよね。

メガトレンド7:「スピード重視型からスロー化社会へ」

ヨガだけじゃなくて、座禅もひそかなブームです。
男性の間にも「自分へのご褒美」ニーズが高まってきていて、京王プラザでは、
男性向けプラン「俺の時間」というのがあるそうな。

*******************************************************************

メガトレンドと言うほどもないと思いますが、流行に興味のある方は、すぐに読め
て面白いかも知れませんよ。流行に敏感な方は知っていることも上記を読めば、多々
あると思いますが、程よくまとめられている一冊です。

人口減少社会のメガトレンド―8つの大潮流!これからのビジネス・ヒント Book 人口減少社会のメガトレンド―8つの大潮流!これからのビジネス・ヒント

著者:五十棲 剛史
販売元:三笠書房
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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2006年8月11日 (金)

SSとしてのサウジアラビア

前回、前々回と航空機テロ阻止とイラクの内戦状態について考えてみましたが、米国が、アルカイダやフセイン独裁体制に異議を唱え、怒りを爆発させていることについて、もう少し考えてみました。

米国は、イラクの大量兵器保有の疑惑から独裁者フセインを倒し、イラクの地に民主国家をつくると言いました。

独裁国家と言えば、北朝鮮も同じで、米国ブッシュ大統領は悪の枢軸として悪者扱いしました。(私も北朝鮮の現状を見るにつけ不快感を覚えますが)

でも、独裁国家といえば、サウジアラビアもそうですよね。王政独裁が続いています。21世紀になっても古代や中世のように、王様が独裁しているなんて国がありますか?不思議です。

しかし、米国はサウジに米軍を置かせてもらったり、武器まで供給しているありさまです。

なぜ、米国はサウジに何も言わないのでしょう。

本当のところ、米国はサウジのことを国とも思っていないのかも知れません。

何と思っているのか。

「ガソリンスタンド」 そう、サウジは米国のガソリンスタンド。サウジの「S」は、SSの「S」だと思っているのではないでしょうか。

アルカイダのリーダーであるオサマ・ビンラディンは、サウジの名門の出で、大学を出ているインテリです。ビンラディン以外にもサウジのカネ持ちの息子たちは当然学歴も高く、欧米に留学することもあります。

逆に大学に行き、世界を見るようになってしまうと、サウジの政治の後進性に気がついてしまうことは十分にあるでしょう。

米国がサウジをガソリンスタンドとしか見ていないことがわかれば、当然反発も起こると思います。

米国にとって、サウジと今後とも付き合っていく場合には、徐々に「若い世代」と交渉していかねばならないはずです。

今までのように王政を認めていくだけでは、将来大きな対立が生まれてくるでしょう。

さらに、現在起こっている対立が大きくなることは間違いありませんし、アルカイダによるテロ攻撃も当面停まることはないでしょう。

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デジャヴュ -イラク内戦状態-

イラクでは、米国によるフセイン打倒後、逆に自爆テロが横行するなどで、市民生活が脅かされている。

フセイン政権下では、フセイン独裁体制の下、恐怖政治ではあったが、微妙なバランスが取れており、決して良いとは言えないが、国内は今より安定していた。(今は民主主義になるための生みの苦しみなのか?)

現在は、イスラムシーア派、スンニ派、クルド人と仁義なき抗争が続いている。

議会で仲良くけんかしてくれればいいのだが、市中で市民を巻き込んだテロの応酬はごめんだ。

この光景にデジャヴュを感じませんか。

そういつか見た光景。

年月はうろ覚えですが、80年前後のレバノンは内戦状態だったのではなかったでしょうか。(最近イスラエルがレバノン領内に攻め入っているので思い出しました)

キリスト教の右派と左派、イスラム教のシーア派とスンニ派など、どことどこが戦っているのかわからないくらい血で血を洗う抗争でしたよね。現在は、イスラムのシーア派とスンニ派の激しい抗争は誰もが知っているでしょうが、昔はレバノンではキリスト教の右派と左派も激しい抗争だったはずですよね。

テロの応酬は、国を荒廃させるだけなのに、イラクのテロ組織も歴史に学んで欲しいよね。

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航空機テロ

2006年8月10日ロンドン警視庁スコットランドヤードは、英国から米国へ向かう旅客機の爆破テロを察知し、21人の容疑者を拘束した。米国は、アルカイダの関与があるかも知れないと発表した。

2001年9月11日から始まった新たな戦争がいまだに続いていることを再認識させられ、恐怖が走った。

21世紀はまたもや戦争の世紀になるのだろうか。

テロリストたちは、テロによって自分たちの主張が世界に認められると思っているのだろう。

横道にそれるが、冷静に考えてみると、テロによって世界の注目を浴び、世間が認めた組織がある。PLO(パレスチナ解放機構)だ。PLOはパレスチナ人の代表となり、その後アラファト議長はノーベル平和賞までもらった。(PLOの初期は決して褒められたものではないと思うが、後期の貢献は相当評価されたのだろう)

しかし、テロによって突破口が開けることなんて、どう考えてもありえるとは私には思えない。

アルカイダにしろ、欧州の底辺で苦しんでいる外国人労働者や移民たちにしろ、解決策はテロではないはずだ。

話し合いの場が必要だが、今の国連ではだめだ。

安保理も結局大国の意思に左右されてしまっている。

現代の新しい戦争に対応できる新たな国連が求められる。

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2006年8月10日 (木)

怖い中東情勢

イスラエルのヒズボラやレバノンに対する攻撃は治まる気配がない。
ヒズボラ側も国連の調停案を拒否するし。

ヒズボラといえば、80年くらいにイランでパーレビ国王が打倒され、ホメイニ氏が政権に就いたときに、イランの支援で作られたテロ組織だ。

ヒズボラは、イランやシリアのイスラムシーア派の支援で強大になり、今やレバノンの議会にも人を送り込むまでになっている。

このまま戦争が拡大し、イスラエルがシリアやイランまで攻撃しだすとどうなるのだろう。

石油価格は、NYマーカンタイルで最高値を更新し、日本でもガソリンの小売価格が最高値をつけている。

アメリカもイスラエルに天才ライス長官が行ったけど、どうも形ばかりで、本気で停戦させる気はないみたい。

戦争の拡大で、さらに石油価格が高騰すれば、どこが困るのだろう。
アメリカは困らないの?アメリカ国民は石油を多く消費しているから困るんじゃないの。米国資本のメジャーは、仕入れが高くなっても、高く売りつけるから困らないの?
中国なんて高度成長期なので、ダメージが大きいんじゃないの。中国経済が減速すると、(アメリカ人やヨーロッパ人は日本経済は中国経済圏の中にあると思ってる馬鹿が多いので)日本売りにもつながるのかな。

景気が下降して、インフレになるって最悪のシナリオじゃない。

戦争が早く終結することを祈る。

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仕事力 青版

「仕事力 青版」 朝日新聞社

朝日新聞日曜版に連載されていた仕事の達人のインタビューをまとめです。青版とは、第2号のことで、達人のインタビューを1とか2のように序列をつけた呼び方にはしたくなかたので、第2回の取りまとめ分を青版としたそうです。

日本IBM北城社長や、作家の林真理子さん、将棋の羽生善治さん、最近なんでも屋の齋藤孝明大教授、ジョッキーの武豊さん、猪口大臣と多彩な顔ぶれで、仕事を語ってくれます。

人によっては、MBAのフレームワークを身について、それを共通言語として世界のビジネスマンと渡り合って言ったほうがよいとのご意見もありますが、総じて、スキルより、仕事をしていくには、人間性を強調されておられる方が多いように思います。
ひたむきさ、一生懸命さ、素直さ、コミュニケーション力、仕事を楽しむ力などです。

本書の中で心にひっかかった内容を記しておきます。

林真理子
「先ず、社会の一員になって欲しい」
「社会人として認められることを馬鹿にしたり、あきらめたり、あるいは最初から野心だけで突っ走るのは嫌いですね。「オレは満員電車には乗れない人間だと思ったから、勤めて3日で辞めたんだよ」なんて自慢げに言っているヤツ。フリーになって成功した人の美談のような伝わり方をするけど、何十万人、何百万人がみなその満員電車に耐えて仕事をしているのです。そういう人々を否定したり、馬鹿にしたりする考え方には不快感を覚えますね。」

丹羽宇一郎 伊藤忠会長
「私たちの能力は褒められて高くなる」
「私自身、褒められて能力を伸ばしてもらったと思っています。だから部下に対しても
よいと思う時は必ず褒め、声をかけました。たとえば社長と新入社員という立場の違いは
あっても人間は平等です。「おはよう」とあいさつしたり「元気か!」と言ってみたり。
これは同僚でも、部下から上司へでも大切なことです。仕事の現場で互いに信頼し合い、
仕事を任せ、力を引き出しあいながら努力をしていくこと。人を褒める言葉がまず口をついて出てくる。そういう仕事人でありたいですね。」

齋藤孝 明治大学教授
「上機嫌で仕事にかかれ」
「あなたが、また一緒に仕事をしたいと考えている人を思い浮かべて欲しい。舌を巻くような能力なのに気難しくて、いつも機嫌の悪い人はいるだろうか。たとえいい仕事をしている名のある人間でも、その機嫌の悪い仕事振りを一度でも体験してしまったら、この次は二の足を踏むのではないだろうか。
どのような仕事でも、まず担当者同士の細やかな打合せや話し合いから組み立てられていくものだから、この段階で気持ちのいいコミュニケーションが必要なのだ。
(中略)
仕事は困難なものであり、体もきつい。ただ一緒に働く人間同士が、労働を共にする時間が楽しい、とそれぞれに上機嫌でメッセージを出し続ければ、それはまるで祭りのような時間になっていく。」

立石義男 オムロン会長
「一人ひとりが真に大切である」
「・・・組織の中であっても高く目的意識を持って欲しいと話しています。
そのためにはこの会社は、厳しいノルマをあなたたちに課すようなことはしない。
一人ひとりに優しく、一人ひとりを大切にする姿勢で、生きがいや働きがいを高めていく経営努力をしていきたいと話しています。
(中略)
社員を愛し社員を信じる気持ちが自然に育ち、結果的には企業内に創造の心や挑戦する風土を生み出すことになったと思います。
西欧の労働に対する考えとは異なり、さらに行き過ぎた成果主義とか、勝ち負けを競う働き方とも違って、仕事そのものに喜びや楽しみを見出していく。
やはり、日本人の仕事観はそこに本質があるのでしょう。」

石原邦夫 東京海上日動火災保険社長
「厳しい仕事をつづけていく上で大切になるのは、心も体も機嫌のよい状態を保つことと、
前向きな自分を信じることではないかと思います。私は毎日全社に放送される社内の衛星放送によく出ますが、伝えたいのは私の元気。自分の言葉で一人ひとりに話しかけているつもりです。
人間は必ず元気の連鎖が起こります。進化は、個ではなく群れで起こる。仕事の元気を通してみんなで大進化を遂げたいものです。」

これから就職しようという学生から会社の管理職までみなさんに読んでもらいたい1冊です。

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仕事力―青版 Book 仕事力―青版

著者:朝日新聞社広告局
販売元:朝日新聞社
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仕事力 Book 仕事力

著者:朝日新聞広告局
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夏休みの読書

今週のビジネス雑誌は、どの雑誌も夏休みの読書が特集されていますね。

特に、東洋経済なんて、メインテーマが夏の読書だものね。

忙しいビジネスマンは、夏の休暇でもないとゆっくり本も読めないので、どの雑誌も、課題図書でてんこ盛りです。

でも、企画畑の方って、偏っていると思いますが、ビジネスチャンスを見つけたり、アイデア出しのために、結構ビジネス書を読み漁っている方も多いのではないでしょうか。

そんな方には、ゆっくりした休みにこそ、ビジネス書はちょっと横に置いておいて、心の栄養になる文学作品はいかがでしょうか。

下に今年上半期のベストセラーを表示しておきましたが、アマゾンでもトーハンでも日販でも昨年のベストセラーである「東京タワー」(リリー・フランキー)が入っています。
書店の店頭でもいまだに平積みですよね。(いまでもと言うより、夏休みフェアで名作をって感じでしょうか)

忙しさにかまけて、親孝行どころじゃないって人には、「東京タワー」でも読んで、ご実家に帰ってみてはいかがでしょう。リリーさんの真摯な筆致、親に対する愛情を読むにつけ、分の日ごろの行動をいやでも振り返り、心が動揺するはずです。
昨年末の書評では、今年一番泣けた本の1位として上がっていたようですが、私はそんなに泣けませんでしたが、「まいった!」と思いました。

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~ Book 東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

著者:リリー・フランキー
販売元:扶桑社
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また、文庫本になっても売れまくった「ダ・ヴィンチ・コード」。映画を見た人も多いかもしれませんが、読んでいない人にとっては、休みでこそ読める本ではないでしょうか。なぜか、読んだらやめられない、とまらないからです。
カッパえびせん状態になること請け合いです。仕事のある平日には読むのを避けたい本です。のめりこむ人にとっては、寝るのも惜しんでついつい先を読んでしまいたくなるのではないでしょうか。

ダ・ヴィンチ・コード(上) ダ・ヴィンチ・コード(上)

著者:ダン・ブラウン
販売元:角川書店
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一気に読んでしまいたくなるというと、トーハン調べで14位になった「容疑者Xの献身」(東野圭吾)です。
私と同年代の東野なので、つい応援したくなります。でも単に同い年で応援しているのではなく、本当に実力のある作家です。「容疑者」で直木賞を取りましたが、とっくに今までの作品で受賞していてもおかしくない作家です。この手の小説はあらすじを書くといけませんので控えますが、クライマックスになると、読んでいて、わざと休憩を取ったり、ゆっくり読んだりして、この小説を読み終えたくないと思ってしまわせます。
クライマックスの登場人物の心の動きをじっくり味わいたくて、読み終えても余韻に浸りたい感じです。

容疑者Xの献身 Book 容疑者Xの献身

著者:東野 圭吾
販売元:文藝春秋
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http://www.nikkeibp.co.jp/style/life/topic/trend/060808_dokusyo/index1.html

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2006年8月 6日 (日)

沖縄旅行

7月26日から29日まで、3泊4日で沖縄に家族で行ってきました。

泊まったのは、恩名村のかりゆしビーチホテルです。

1300人もの宿泊客らしく、朝食もすごい人です。

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青い空、青緑の海で、気分もすっきりです。_112

琉球ガラスで作ったかわいいシーサーを見つけて買いました。

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また、子供も琉球ガラスでコップ作りを体験しました。

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お土産に、やしの実で作ったお面を買いました。名前を入れてくれます。

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癒される楽しい旅行でした。ちょっと忙しかったけどね。

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ブログ進化論

「ブログ進化論」 岡部敬史

著者の岡部氏は、ブログサイト「このブログがすごい!BLOG」でも有名な人で、ブログに暖かなまなざしを贈ってくれている方で、本書も、世の中のブログに対する優しさや、よい面をみてくれています。
よく流行りものや際物扱いしてしまう人もいる中、ブログを理解してくれていることがよくわかります。
本書では、面白いブログも紹介しながら、なぜこんなにブログが盛んになったのかを説明してくれています。私は、あまり他人のブログを読む暇もないので、本書で紹介されているようなブログを登録しておこうと思いました。
半日もあれば読める新書なので是非読んでみてください。

ブログ進化論—なぜ人は日記を晒すのか Book ブログ進化論—なぜ人は日記を晒すのか

著者:岡部 敬史
販売元:講談社
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パラレルワールド

「パラレルワールド」ミチオ・カク

最新の宇宙論、量子論などを紹介してくれるサイエンス・ノンフィクションです。多次元宇宙論や超ひも理論、量子力学など、一般読者を意識して優しく書かれています。世界の科学者の動向を知るくらいなら、これくらいが適度かもしれません。ただし、この本だけでは、世界が本当は11次元でできているというような学説をもうちょっと知りたいという文系の方には、数年前に刊行されてベストセラーになった「エレガントな宇宙」(ブライアン・グリーン)を読んでおくほうがよいでしょう。少し骨はいりますが、しっかり読めば面白い本です。「パラレルワールド」は2,3日もあれば読めますので、最新科学に興味のある人はまず読んでみてください。

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パラレルワールド―11次元の宇宙から超空間へ Book パラレルワールド―11次元の宇宙から超空間へ

著者:ミチオ カク
販売元:日本放送出版協会
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名作「エレガントな宇宙」はこちら。(必読図書ですよ)

エレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する Book エレガントな宇宙―超ひも理論がすべてを解明する

著者:ブライアン グリーン
販売元:草思社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

宇宙論はこちら

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=watasinosyoda-22&o=9&p=10&l=st1&mode=books-jp&search=%E5%AE%87%E5%AE%99%E8%AB%96&=1&fc1=&lt1=&lc1=&bg1=&f=ifr" marginwidth="0" marginheight="0" width="120" height="450" border="0" frameborder="0" style="border:none;" scrolling="no"></iframe>

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世界がわかる宗教社会学

「世界がわかる宗教社会学入門」 橋爪大三郎

最近文庫本になった本です。ユダヤ経、キリスト教、イスラム教、仏教、儒教について、わかりやすく解説してくれています。
ユダヤ経とキリスト教とイスラム教の神様が同じだったことがはっきりわかりました。エホヴァもアラーも神様を呼ぶ名前で同じ神を呼んでいたのですね。
ただ、仏教についてが一番わかりづらかった。これは著者が悪いのではなく、日本人一般って仏教のことを一番理解していないからで、本当に基礎がわかっていないのではないかと思うのです。

最近宗教本ブームですが、基礎として読むのにはいかがでしょうか。

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世界がわかる宗教社会学入門 Book 世界がわかる宗教社会学入門

著者:橋爪 大三郎
販売元:筑摩書房
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世界3大宗教関係は以下がお勧め

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=watasinosyoda-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4479300201&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

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人事制度

「個力」を活かせる組織
プロフェッショナル時代への企業革新 太田肇

なんで仕事をするのか考えたことがありますか。作者は大きく次の3つに理由を分けています。「個人の夢を実現する」「仕事のプロセスを楽しむ」「生活の安定を確保する」。そして、この3つをバランスさせることが大切だといいます。(確かにベンチャーを起こして夢に向かっているのもいいですが、生活が安定しないと、子どもにご飯も食べさせられないですからね)
そして今の時代「会社のために働く」なんてのは、なしだいいます。(今時、そんなやついるか)
これからは、会社は、個人が活躍する場を提供すべきであり、個人と組織は対等でなければならないとします。組織の目的は、個人を管理することではなく、組織の目的を実現することであって、社員を縛りつけないと目的は達成できないものではないことを書いています。
よくピラミッド型の組織から有機的な組織へといわれますが、そんな考えそのものが組織中心のパラダイムを脱していない組織人間の言うことだそうです。

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=watasinosyoda-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4532148030&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

「個を活かす企業」 スマントラ・ゴシャール、クリストファー・A・バートレット

現在起こっているのは、ここ75年間で最大のマネージメント革命であるいいます。(76年前にはもっと大きなマネージメントの革命があったのかな?)
現代社会で生き残っていける企業とはどんな企業なのか。そのマネージメントスタイルはどんなものか。本書では、ABB、3M、花王、インテル、キヤノンなどを主に新しいスタイルを模索する企業をウォッチしていて、その企業のマネージャーのインタビューや動きが随所に描かれています。
現状の組織ではいけないと思いつつも、どんな会社になればいいのだろうと思っている人には、非情に示唆を与えてくれる一冊になるはずです。企業は人なりといいますが、この本を読んで、本当に人を生かす企業を考えてみて下さい。

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=watasinosyoda-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4478372772&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

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ストレス

最近、ストレスについての記事が目に付きました。隔週刊誌の「プレジデント」でもストレス特集をやっていましたし、書評で、昨年出版された「精神科へ行こう」という本が評判になって今ごろまた取り上げられています。「精神科へ行こう」は私が買おうと思うリストに入っていながら、買えずじまいになっていたのですが、この1年間で10万部も売れたそうです。
近年自殺もとみに増えているようですし、私も気をつけようと思っています。1年ほど前に、このコーナーでもストレスの話をしたことがあるのですが、その時に私の好きなことばを紹介しました。あらためて思いだして書いておこうと思います。
「山よりでっかい ししは出ん」

本日のおすすめ

CEOなんてとってもソーハードで、心臓に悪い仕事だと思うのですが、結構、歳取っているのに頑張っている人の本を紹介。

「ウェルチの戦略ノート」 ロバート・スレーター

本の前半は主に、GEのビジネススクール クロトンビルで何をGEの社員に教えているのかを書いています。リーダーシップ、権限委譲、組織、顧客などのモジュールに分けて解説してくれています。単に当社のように研修会社に依頼して、例えば一般論のリーダーシップを学ぶのではなく、GEでは、GEの価値を高めるためにリーダーシップとはどうあるべきだとかということを学ばせます。まさにGEの幹部を作るための研修です。
後半はJウェルチの考え方を知ることができる談話やアニュアルレポートでの文章をまとめています。
組織作りに興味があるなら、買いでしょうか。

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=watasinosyoda-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4822241904&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

「八城政基MBA講義」 八城政基

新生銀行のCEOとして活躍中の八城氏が実際に社会人向けにセミナーを開いた模様を本にしたものです。八城氏は、MBAではないものの、経営を職業としてお金を取れる数少ない人物なのでしょう。東大大学院から、エクソンに入り、経営の第一線で活躍し、いきなりシティに移り、銀行を経営するという凄腕です。
日本社会を知りつつ、米国流の経営手法を説明してくれます。本書はセミナーを本にしたものですから、生徒の質問に答えるかたちで進められています。生徒の意見も立派なものが多く参考になります。
(興味のある方は、本書を抜粋しましたので以下もお読み下さい)
八城MBA講座
「戦略を立てる人がいないというのは、本当にそうだと思います。マイケル・ポーターに会った時に彼は、「日本の企業の最大の弱点は戦略がないことだ」といっていました。しかし、どこの会社を見ても必ず企画部はあります。米国の企業と日本の企業との最大の違いは、アメリカの会社はストラテジーを立てる人が社長だということです。…」
「トップがだめな会社は全くだめだと思います。上がだめな会社の株は絶対に買わないほうがいい。いまはよくても必ずだめになります。…」
「私はよく言うのですが、「誰も落伍者はいないが、みんなが敗者になってしまうのではないか」。勝つ人もいないし負ける人もいないが、よく見ると全部負けてしまったということになりかねない。なぜ日本の金融機関がこんな状態になってきたかと考えると、だれもがつぶれないように、落ちこぼれないように一生懸命下支えをした。そうすると人間は特に努力をしなくなります。しかし、もっと競争が激しくなればどうやって生き残るかを考えます。そこで優勝劣敗ということがどうしても市場の中に出てくるだろうし、勝つために何をしなければいけないかを考えるようになる。
経営のプロがいないというのは、一つの会社では通用するが、よその会社にいくと通用しないということです。なぜ、通用しないかというと、その会社で彼が通用していたのは、プロとしてではなくポジションや人脈や過去のいろいろな経緯や年功序列で上の地位についたことで通用しているわけです。
だから、これからはやはり経営のプロを作らなければだめです。みなさんの世代には経営のプロになっていくなら仕事はいくらでもあります。私は銀行のことはまったく知りませんでした。一度も財務担当をやったことがないから金融のことはほとんど知りませんでしたが、何のプロかといえば会社経営のプロなのです。…」
「日本の取締役会が経営陣だけで構成されていることであり、これが最大の問題です。取締役会は英語でボード・オブ・ディレクターズといいますが、アメリカのボード・オブ・ディレクターズと日本のそれは中身がまったく違います。アメリカの会社のボード・オブ・ディレクターズはほとんどの場合、少なくとも三分の二が社外取締役で、三分の一が経営陣です。経営陣はたった一人,CEOだけがボード・メンバーになっていて、そのほかは全部社外取締役という会社が最近は増えています。IBM,GEではCEO一人だけ、…
(アメリカのボードのあり方は「社会の良心を反映させる」ため)
今では、ボードメンバーの中に入る経営陣は、せいぜい二、三人でいいというふうに、だんだんアメリカの会社は変わってきています。…
そういうふうに変わってきたのは、要するに経営陣と取締役は別であるということをはっきりさせるためです。日本でそういう話をすると、なぜ経営責任を持たない者を取締役にするのかとおっしゃる方が大企業のトップによくいます。「そこがあなたの問題です。全部自分の部下を取締役にしたら、あなたは一人でなんでも好きなことができるのではないでしょうか。だれも批判をする人もいなければ、あなたの業績を評価する人もいないでしょう」。そこがまったく問題なのです。ここをかえなければなりません。…」

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=watasinosyoda-22&o=9&p=11&l=st1&mode=books-jp&search=%E5%85%AB%E5%9F%8E%E6%94%BF%E5%9F%BA&=1&fc1=&lt1=&lc1=&bg1=&f=ifr" marginwidth="0" marginheight="0" width="120" height="600" border="0" frameborder="0" style="border:none;" scrolling="no"></iframe>

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Web2.0でビジネスで変わる

「Web2.0でビジネスで変わる」 神田敏晶

梅田氏のウェブ進化論がものすごく売れたので、それに便乗する形で出た本だと思われます。

進化論は、2.0のコンセプトや世の中の方向性がよくわかりましたが、この本は、単に2.0系のサービスの体験記録を書きなぐったというところです。
著者の神田氏はセグウェイを公道で乗って警察につかまったことでちょっと有名な人で自称ITのジャーナリストです。
mixiで知り合った人をリアルの酒場で引き合わせるようなバーをやっていて、WBSでも紹介されていた人ではないかと思います。
真剣に世の中の動向を知りたい人は、梅田氏の進化論を、具体的な例をちょっと知りおくくらいの人は本書がよいでしょう。
でも、すでにネットの中で生きている人にとっては無駄な本ですよ。

アマゾンでのお買い上げはこちら

WEB2.0関係はこちら

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利己的な遺伝子

利己的な遺伝子[増補新装版]

リチャード・ドーキンス

あまりにも有名な本の新装版です。
読んだことはない人でも名前だけ聞いたことはある人も多いのではないでしょうか。

(内容・アマゾンから)
「なぜ世の中から争いがなくならないのか」「なぜ男は浮気をするのか」―本書は、動物や人間社会でみられる親子の対立と保護、雌雄の争い、攻撃やなわばり行動などが、なぜ進化したかを説き明かす。この謎解きに当り、著者は、視点を個体から遺伝子に移し、自らのコピーを増やそうとする遺伝子の利己性から快刀乱麻、明快な解答を与える。初刷30年目を記念し、ドーキンス自身による序文などを追加した版の全訳。
タイトル通り、遺伝子の仕業で浮気をしてしまう?・・・遺伝子が自分の遺伝子を残そうとするために、私の脳までコントロールして、女性と交わらせようとしているのか。恐るべし遺伝子。

ドーキンスの解説本は、竹内久美子が多く書いていますよね。竹内女史は非常にわかりやすく、かつエロ楽しく遺伝子の働きなど動物行動学を説明していますので、是非そちらもお読みください。

今回、ドーキンスの新装版をお勧めするのは、前の版までは、文字も小さく非常に古臭い感じだったので、読みづらい本でした。内容はすばらしいのに、本自体が読みづらかったのが、非常に解消されています。これなら、一家に一冊置いておいても書棚の飾りにもなろうというもの。

ただし、面白い話をドーキンスは非常にまじめ腐って、こむつかしく書いているので、根気のある方だけ読んでみてください。
俺は根気がないという人は、竹内久美子でも読んで、慣れてからにしましょう。

利己的な遺伝子 <増補新装版> Book 利己的な遺伝子 <増補新装版>

著者:リチャード・ドーキンス
販売元:紀伊國屋書店
Amazon.co.jpで詳細を確認する

竹内久美子の本はこちら

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動物行動学の本はこちら

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=watasinosyoda-22&o=9&p=10&l=st1&mode=books-jp&search=%E5%8B%95%E7%89%A9%E8%A1%8C%E5%8B%95%E5%AD%A6&=1&fc1=&lt1=&lc1=&bg1=&f=ifr" marginwidth="0" marginheight="0" width="120" height="450" border="0" frameborder="0" style="border:none;" scrolling="no"></iframe>

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フラット化する社会

「フラット化する社会」 トーマス・フリードマン

私が読んだ中で今年一番面白かった本です。間違いなし。

どんな傾向の本を好む人かというと、梅田望夫「ウェブ進化論」やグーグル本に興味があり、90年代中半以降のITによる世界の変化をグーテンベルクの印刷技術発明以来の大変化と信じている人向けです。
現代社会を、「フラット」と言う言葉で、情報の均一化や時差のなさを表していると思います。
世の中の捉え方が非常にすばらしく、我々の頭にひとつのフレームワークを与えてくれます。

世界中を飛び回り、フラット化する事実を積み上げ、見事に論理に組み立てています。

フリードマンは、かつて「レクサスとオリーブの木」でベストセラーを書いていますが、やはり流石に読ませる技を身につけています。

訳本ですが、日本語訳も非常に読みやすいと思います。
はずれなしの大作です。

フラット化する世界(上) Book フラット化する世界(上)

著者:トーマス・フリードマン
販売元:日本経済新聞社
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フラット化する世界(下) Book フラット化する世界(下)

著者:トーマス・フリードマン
販売元:日本経済新聞社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

レクサスとオリーブの木はこちら

レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈下〉 Book レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈下〉

著者:トーマス フリードマン
販売元:草思社
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レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈下〉 Book レクサスとオリーブの木―グローバリゼーションの正体〈下〉

著者:トーマス フリードマン
販売元:草思社
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グランドゼロはこちら

グラウンドゼロ アメリカが初めて体験したこと―「NYタイムズ」コラム集成 Book グラウンドゼロ アメリカが初めて体験したこと―「NYタイムズ」コラム集成

著者:トーマス フリードマン
販売元:ウェッジ
Amazon.co.jpで詳細を確認する

今、本屋さんには売っていないようですが、フリードマンの「ベイルートからエルサレムへ」は大部な名作です。

イスラエルとヒズボラの戦闘が拡大していますが、80年代からのレバノンの内戦、ヒズボラの誕生など、臨場感あふれるレポートです。図書館ではすぐに借りられることが多いので是非お勧めします。

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キャラメルの値段

「キャラメルの値段―昭和30年代・10円玉で買えたもの」

市橋芳則

昭和レトロがブームですが、私が買った昭和ものの本の中で一番よかったでした。

なぜか。

1.懐かしい写真がいっぱいです。
2.40代後半の私にとってものすごく懐かしい。

他の本は、本書に比べ写真が少なく、薀蓄は書いてあるものの、
ぐっとひきつけられることは少ないように思えました。

私個人にとっては、記念として残しておきたい一冊です。

愛知県の師勝町歴史民俗資料館の学芸員である市橋芳則さんが、同資料館で昭和30年代の駄菓子屋、理髪店、食料品店、自転車店等を、実物資料を用いて再現されたものがこの本の中で紹介されているようです。

中年にとっては、こんな時代で子供時代を過ごしたのかと懐かしみ、自分の子供にも残しておきたい気分にさせます。事実、小学生の子供に見せようと思って、買ってしまいました。

キャラメルの値段―昭和30年代・10円玉で買えたもの Book キャラメルの値段―昭和30年代・10円玉で買えたもの

著者:市橋 芳則
販売元:河出書房新社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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人生の成功とは何か

「人生の成功と何か」 

田坂 広志

私には、読書の中で人生の師と思える人が二人(今のところ)います。

ひとりは、稲盛和夫。もうひとりは、ここに紹介する田坂広志です。

読んでいて人生とは何か、仕事とは何か、を考えさせられ、はたと自分の曇った目を開かせてくれたりします。

私の会社では、人事評価がまさに競争原理で動いており、どんなに頑張っても、とりあえず、管理者は1位から最終位までつけなければなりません。(30人部下がいて、15位と16位の社員に何の違いがあるのでしょう)
これがグローバルスタンダードの人事評価制度なのでしょうか。

田坂の本を読んでいると、「人間が一生懸命働くのは、競争に駆り立てられるときではない。」
「素晴らしい夢を心に抱いたとき、人間は、他から強制されなくとも、自分自身の意志で、
一生懸命に働き、自分自身も驚くほどの、大きな力を発揮する。」と書いています。

そんな労働観や人間観を基本に持った人事制度ができるといいですね。たぶん当社は、
基本的な考え方もなく、米系人事コンサルタントに、思想のない制度を勧められて自分の頭で考えることなく、その制度を取り入れているように思います。

グローバルスタンダードは競争が社会をよくすると言う言葉とともに、「生き残り」「勝ち残り」「サバイバル」だと言われ、「自分の商品価値を高めなさい」と迫ってきます。
でも、人間って商品ですか。(商品だとすると、奴隷制の時代と一緒じゃないですか)

田坂は、「勝者の思想」から、「達成の思想」へ、そして「成長の思想」へと深化していくと
述べます。
人生最期の時に、「おまえが、個の人生とまったく同じ人生を、もう一度生きよと問われたなら然り、と答えることができるか?」と。なんて重たい質問なんでしょう。

真剣に仕事人生を考えたい人にはお勧めの一冊です。
ビジネス成功書にはない、深遠な生き方を考えさせてくれます。

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=watasinosyoda-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4569644074&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

上記の本の他にも生きることを考えさせてくれる(それも相当に深く)本としては、
以下があります。

「仕事の思想」ーなぜ我々は働くのか

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=watasinosyoda-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4569660150&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

「仕事の報酬とは何か」

<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?t=watasinosyoda-22&o=9&p=8&l=as1&asins=4569626343&fc1=000000&IS2=1&lt1=_blank&lc1=0000ff&bc1=000000&bg1=ffffff&f=ifr" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>

どの本も、すごく読みやすいものです。とにかく文字数も少ないです。でも、内容はどんな本にも負けないくらい深遠なものです。きっと、あなたの心に動揺を与えます。

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2006年8月 3日 (木)

日本のポップパワー

「日本のポップパワー―世界を変えるコンテンツの実像」
中村 伊知哉 小野打 恵

日本の輸出産業といえば、これまで電気製品、高度エレクトロニクス製品、自動車などが
上げられますが、どれも韓国や中国に追い上げられています。

しかし、韓国どころか、米国もヨーロッパも真似のできないものがあります。
それはユニークでクールな(かっこいい)もの。「ジャパンクール」と呼ばれています。

マンガ、アニメ、ゲームなどです。

10年以上前から、ドラえもんやポケモンを世界の子供たちは見て育っています。
さらに、お下品な「くれよんしんちゃん」まで人気があるそうです。

日本でも、下品、ちょっとエロありで、PTAから文句がでることもあるマンガですが、世界でも同様に子供には見せたくないと言われつつ、子供たちには人気があるそうです。

それに米国などでは、「MANGA」という言葉が定着しているようですよ。驚きは、米国でも
フランスでも、日本と同様に右から開くマンガ雑誌が流行っているそうです。
昔は、版を逆にして、左開きにしていたそうですが、海外のマンガ好きにとっては、日本と同じように
右開きでマンガを読むことが、かっこいいのだそうです。

韓国や中国では、自国のソフトを守るために日本のポップカルチャーを規制しているようですが、中国はその規制を逃れて、インターネットで違法に日本のマンガやアニメを楽しんでいるようです。

電気製品などのハードで追いつかれてきても、ユニークなポップカルチャーを世界にばらまくなんて夢があると思いませんか。

政府だって、まさか、わけのわからないコスプレまで世界で流行りだすとは考えなかったでしょう。
日本が誇る?ソフトパワーを見直してみませんか。

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著者:中村 伊知哉,小野打 恵
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