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2006年8月18日 (金)

フラット化、ウェブ化、株主資本主義

中途半端だが、この辺で今年の読書生活を振り返ってみよう。

今年いちばん感銘を受けた本は、トーマス・フリードマンの「フラット化する社会」だ。

巨視的な世界観が、私の頭を整理させてくれる。
先進国と発展途上国というような縦の関係はなくなってきている。IT「革命」によって、
世界はフラット化してきたのだ。コロンブスは地球が丸いことを実証してくれたが、今や地球は丸いものではなく、フラットな世界になってしまった。
気鋭のジャーナリストが世界を飛び回り、現代社会を鋭くえぐり出し、見せてくれる。
フリードマンは、中東問題のジャーナリストとして世界的に脚光を浴び、前回の「レクサスとオリーブの木」でも世界中の話題をさらった。その鋭い筆致が今回も、今、世界に起こる静かな革命にメスを入れ、我々の前に手際よく世界を料理してくれている。

2番目に感銘を受けた書は、梅田望夫「ウェブ進化論」だ。

「フラット化」がマクロ的だとすれば、本書はネットの世界に焦点をあてた、「フラット化」に比べればミクロな世界。
しかし、フラット化の原因になっているのが、このネット世界だ。これを知らずして、フラット化も語れない。
私は、20世紀的な仕事をする企業に勤めており、その中では、ネットを活用しているような感じはしていたが、本書を読んで目を覚まされた。今、あらたな世界観や仕事観が生まれている!ネットのあちら側を知らずとも生きていけるだろうが、あちら側を知ることはこれからの社会に適応することであり、ビジネスの世界に生きるうえでは断然有利になる。私は40歳代だが、団塊の世代のように逃げ切れるわけでもなく、ネットのあちら側を知っている若手とも今後20年ほど戦わなくてはならない。梅田氏が分析・展望してくれたネット社会を知らずにぬくぬくと生きてはいけないのだ。

3番目は、岩井克人先生等による「会社は株主のものではない」だ。

グローバル化といわれ、株主資本主義が大きな声を出し始めた。ホリエモンしかり村上世彰氏しかり、株主利益のことばかりが取りざたされた。会社って株主のものかも知れないけど、社員や取引先やお客さんはどうなの?って、不思議に思っていた人は多いはず。社員が満足できない会社で、お客さんの満足が得られるサービスや商品ができるのか。満足のない商品で、利益がでるのか。利益が出てこそ株主も配当がもらえたり、株価が上がって喜ぶはず。先ずは株主ありきで会社が成り立つのは不自然ではないか。そんな疑問をお持ちの方に、本書では岩井先生をはじめ4氏の先生方が、明確な意見を述べてくれます。私にとっても非常に「読みながら考えさせられた本でした。
この本はペーパーバックの廉価本ですが、中身はすごく濃い本で必ず自分の蔵書として持っておきたいと思わせる本です。

フラット化する世界(上) Book フラット化する世界(上)

著者:トーマス・フリードマン
販売元:日本経済新聞社
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ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる Book ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる

著者:梅田 望夫
販売元:筑摩書房
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会社は株主のものではない Book 会社は株主のものではない

著者:岩井 克人,木村 政雄,紺野 登,奥村 宏,小林 慶一郎
販売元:洋泉社
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