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2006年8月20日 (日)

毛沢東秘録

「毛沢東秘録」    産経新聞「毛沢東秘録」取材班

文化大革命を中心にその前後を中国の文献から何が起こっていたかを再構成したものです。

独立後に、毛沢東が経済政策に失敗し、その後を劉少奇や鄧小平が経済立て直しをうまく行ったため、自分の地位が危ないと感じ、劉少奇や鄧小平を追い落とすために始めたのがプロレタリアート文化大革命です。「造反有理」などの掛け声とともに、紅衛兵や毛沢東について甘い汁を吸おうとする林彪や江青ら4人組が、劉少奇をほとんど拷問のようなかたちで無残な死に至らしめたりしていく様がよく描かれています。また、各地で文化大革命の名のもとに行われた虐殺の模様も目を覆うばかりです。(地主だったり大農家だったりということで、釘を打ちつけた棒で、みんなで殴りつけて全身血まみれで殺されたりするのですが、群集は地主の子どもであっても容赦なく、乳幼児を殺したり、小中学生の子の指をちぎったりと極悪非道のかぎりをつくします)毛沢東はこれらの行為を指示し大衆を煽りますし、警察も当然、これらの行為は取り締まらないと発表する始末です。

毛沢東が死んだのをきっかけに、権力をほしいままに国を掻き回していた4人組を、葉剣英や鄧小平ら実務派が、逮捕し、華国鋒主席を失脚させながら、中国の立て直しをはかっていくまでが描かれています。この本を読めば、すさまじい権力闘争に度肝を抜かれること請け合いです。

60年代から70年代にはみなさんも幼かったし平和な日々を過ごされていたかと思いますが、隣国では数千万ともいわれる命が粛清されていたのです。三国志もすごい話ですが、それに劣らないすごい話です。中国に興味があれば是非読んでいただきたい推薦本です。

(余談)

この本は、サンケイ新聞の連載をまとめたものですが、サンケイ新聞って、文革当時に独自の調査で中国の様子を書いていて、最近まで出入り禁止になり、北京支局はありませんでした。朝日などの新聞社は、中国の大本営発表を忠実に伝えていましたので、北京支局はずっと存在しています。裏も取らずにいわれた通り、毛沢東は偉大だと日本国民に伝え続けるのと、真実を伝えないなら、中国当局の言う通りには書かず、中国当局の情報を直接伝えなかったのと、どっちの生き方に賛成しますか。私は、震災の訓練に自衛隊が参加すると軍国主義だという、くそったれ新聞社はけしからんと思うのですが。

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Book 毛沢東秘録〈中〉

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Book 毛沢東秘録〈下〉

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