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2006年11月 4日 (土)

今後の日本経済の見通し

10月31日に日銀の福井総裁が、記者会見に応じて、景気の先行きについて「息の長い拡大を続ける」というシナリオに自身を示しました。企業部門の好影響が家計に反映し、息の長い景気拡大が続くというものです。

私は、福井総裁の分析は基本的に正しいと思います。

ただし、現状、企業利益は好調ですが、それが家計部門にはなかなか落ちてこないのが現実だと思います。多くのお勤めの方もボーナスでちょっと実感できるところでしょうか。私の勤め先でも、毎年人件費ファンド(総人件費額)は据え置かれたままになっています。利益が上がってきたからといって、すぐに基本給のベースアップにつながる状況にないし、上げてしまえば、利益が落ちた時に、基本給を下げる軋轢を考えると、相当中長期の見通しが明るくなければできないことでしょう。

日銀も企業部門からかけ部門への波及が予想より遅れていることを認めているようです。ただ、方向性は、家計部門へ金が流れるということはほぼ間違いないとは思われます。

しかし、1点気になることがあります。福井総裁の分析に「基本的」に賛成なのですが。

マクロで見ると、日本全体の企業利益は増加していますが、増益企業数で考えると、全企業数の一部であるはずです。つまり、少数の勝ち組企業が日本全体の企業収益を押し上げているということです。日本は大企業より、中小企業が圧倒的に多く(当然、大企業、中小企業に関係なく、増益組とそうでない組に2極化していることと思いますが)、本当に日本経済全体が元気になってきたとはいえないということです。

大多数の会社が利益を出して税金に跳ね返ったり、家計部門に金が流れ個人消費が活性化するところまで行かないと本物の景気拡大とは言えないのではないでしょうか。経済構造の転換がまさに今行われている時期だと思うので、既存の業種全体が浮上するとは思えませんが、一部企業だけの増益だけでは、本物の景気回復とはいえないでしょう。

ともかく、マクロでみれば、勝ち組企業の社員が個人消費を支える先駆けとはなるでしょうが。

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