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2006年11月 5日 (日)

SNS的仕事術

「SNS的仕事術」  鶴野充茂

このブログを読んでいただいている方には、何をか言わんという本かも知れませんが、少しお付き合いを。

タイトルの「SNS的仕事術」とは、著者に言わせると次の2点だと。

1.        現代はいよいよ個人が自分の名前で活躍できる時代だということ。

2.        本当に自分の名前で仕事をするためには、自分自身がしっかり自立し、自分の付加価値をきちんと発信する必要があること。

読者のみなさんは、いろいろなSNSに入っていることでしょう。私もmixiなどいくつかに入っています。SNSは人脈を広げるサイトと考えている人が多いでしょうが、著者は、少し違う見方を提示してくれます。それは、「自分の個としての特性を発信する場」というイメージです。流行の言葉で言えば「自分ブランドを確立するサイト」という感じです。つまり、SNSで関係を築くにあたって、「自分は何者か」「相手に何ができるのか」「相手にとってどういう意味を持つ人物なのですか」がはっきりしないと、リンクの意味が薄いのではないかと。「人間関係」には、単に「知っている」というレベルから「この人なしでは生きていけない」というレベルまであり、サイト上で単に「つながっていない」か「つながっている」かというゼロか一ではないと。

日々、われわれは仕事や学校で多くの人たちと出会い、知り合い、関係を築いています。すでに生活に必要な知り合いは、SNSで探さなくても十分です。にもかかわらずSNSで誰かを「探す」としたら、それは、リアルの場や日常生活の中では出会えない、あるいはなかなか見つけ出すことのできない人なのではないか、という思いが著者の問題意識の中にあるのです。

著者は、こう考えています。「なかなか出会うことのできない人」に出会うためには、その人に自分のことを「知ってもらう」「関係を持ちたいと思ってもらう」ための工夫をすべきだと。誰だか知らない、仕事のつながりもない自分に対して、忙しい時間を割いて付き合おうと思うには、意外と高いハードルがあります。そのハードルを越えるには「効果的な自分発信」しかない。SNSとはそんな発想で自分を発信する場だと考えています。

SNS的に働く、つまり自分のパーソナルな人的ネットワークをベースに仕事をする人というのはどんな人でしょうか。一言でいうと「自分の価値を高め、その価値を発信していく人」です。一般的には人脈の広い人、知り合いの多い人をイメージするかもしれません。SNSサイトの中でいえば、知り合いの「リンク数」が多い人を思い浮かべるかも知れません。しかし、最も大切なのは、どれだけ良質な「関係」を築いているかです。相手との関係の「質」を高めていくことです。そして関係の「質」を高めるには、自分から高い価値を相手に発信していく必要があるのです。

いずれにせよ、何らかの価値を生み出し、提供できる人、そしてその価値を「つながっている人たち」が認識している人に仕事で声がかかるのです。SNS的に働くということを考える上では、「誰とつながっているか」よりもむしろ、その「つながりの質」が重要であり、その「つながりの質」を高めるためには、相手ではなく、その本人が「何ができるのか」「どんな価値が提供できるのか」を突き詰めていく必要があります。

SNS的仕事術の具体的な方法のひとつとして、先ず、情報収集より、その前に情報を発信せよ!というのがあります。これまでの仕事のやり方では、まず情報を収集し、分析し、そこから絞り出した結果を決められた枠内に収めて発信をするパターンが多いと思います。SNS的な仕事の仕方としては、情報発信が先にありきです。その時点で持っている情報を発信してしまいます。発信を重ねていき、逆に情報が集まってくるようになるのです。

SNS的情報発信のコツを10個紹介してくれています。紙面の関係で省略しますが、自分のプロフィール紹介に欠かせない3つの要素として、①Portfolio・・・作品集(実績)を紹介するリンクやサイトやブログのURL、②Profile・・・何ができる人かを伝えるキーワード、③Credentials・・・知人がその人物をどのように紹介しているか。要は、「どんな活動をしてきた人なのか」「自分で自分を何者だと定義しているのか」「周りにいる人は何といっているのか」の3つをわかるようにしておくことだそうです。

でも、本書でも述べていますが、ネット上でコミュニティを作るのと同時に、是非、リアルのコミュニティも作りましょうとのこと。時間はかかるかも知れませんが、実際に顔を知っている関係ほど強いものはないですよね。忙しくても、機会を作って新しい人と出会い続けることは十分意味があるといいます。

結局、人が情報を運ぶのですよね。SNS的仕事術には、「人が最高のコンテンツである」という考え方が根底にあります。

最後に、SNS的仕事術スタイルをいかに続けていくかのポイントは無理をしないことです。とにかく、しんどいやり方は続きません。その上で、意識したいことは、周りにいる人たちにメリットを与え続けるということだそうです。

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著者:鶴野 充茂
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