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2006年12月 3日 (日)

王道をゆく投資「株」

「長谷川慶太郎の大局を読む 株」  長谷川慶太郎

今年の4月に出た本ですが、今読んでも面白いので取り上げました。大局シリーズは長谷川氏が毎年書いているものです。

個人投資家もインターネットで盛り上がりしましたが、最近は少し株取引が少なくなってきているようです。

とは言え、やはりデフレも終わりを告げようとしているときに、株に魅力を感じる人も多いでしょう。

本書では、株のお勧めをしているわけではなく、言っていることは大きく2つ。

「投機ではなく、投資を!」

「投資には勉強が必要!」

ということです。

ただ、著者の経済の見方や、世界に通用する企業を紹介しています。

まず、現状の認識ですが、戦後60年間の中でも数少ない大規模な好況のとば口にあり、デフレは、むしろ日本経済にとって極めて有利な「追い風」となり、ますますその勢いは強まると見て間違いないと言います。

前提として、世界経済が安定していることが必要になりますが、好むと好まざるとに関わらず、アメリカの軍事的優位が確立しており、世界は極めて安定した状態であり、地球が二分して闘われるような大規模な戦争が発生する危険性は存在しないと言い切ります。

お金の流れもニューヨークに異常に多く集まり、世界の投資に向かっています。日本でも、かつてないほどの大規模の金余りはデフレの産物であって、日銀の金融緩和政策のせいではありません。

世界的デフレが生んだ、理屈では説明できない新たな経済現象として、最も重要なポイントは「長・短金利の連動性の消滅」とのことです。

本書は4月に書かれていますので、ゼロ金利解除前ですが、現状の長期金利水準を考えると、短期金利との連動は低いですよね。ゼロ金利解除に伴って一時、長期金利も上がりましたが、今は逆に低下傾向です。

本ブログでも以前紹介したと思いますが、金余りの時には世界的な大規模プロジェクトが起こり、新たな経済が生まれると書いたことがありました。

本書でも、世界規模のインフラ整備に貢献する日本企業がいくつか紹介されています。

日本の企業しか持っていない技術が数多くあり、世界全体から大量受注によって、日本企業の利益が急増すると見ています。

原油開発やLNG開発、アメリカのエネルギー産業再建に対して、日本の技術力なしにはできないのです。特に、省エネ技術や、環境テクノロジーについては、世界最先端のはずです。

鉄を作ることに関しても、19世紀の初め、1トンの粗鋼生産に要した石炭の量は30トンでしたが、鉄鋼が近代化した20世紀では10分の1の3トンですむようになった。日本の場合は、わずか0.6トンですむようになっており、世界最高の水準になっており、これは世界最高水準です。アメリカの場合は、約1.5トン、中国の場合は、約1.5トンです。

さらに、粗鋼から完成鋼材になるともっと差がつきます。

先日、中国の宝鋼や韓国ポスコと新日鐵の連携が新聞に載っていましたが、ミタルのような大規模鉄鋼業に対して、ある程度の規模と最高の技術で対抗しようとしているのでしょうか。

本書では、世界経済の状況を見ながら、中長期投資にふさわしい個別銘柄を上げていますが、デイトレのような投機はするな、最低でも3年は持てといいます。

最近は、株式そのものより、リスクを減らそうと投資信託などが流行っていますが、本書を読むと、またぞろ、自分でもっと勉強して株を買ってみようかという気にさせられます。

長谷川慶太郎の大局を読む「株」―王道をゆく投資 Book 長谷川慶太郎の大局を読む「株」―王道をゆく投資

著者:長谷川 慶太郎
販売元:ビジネス社
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