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2008年12月21日 (日)

情報革命バブルの崩壊

情報革命バブルの崩壊情報革命バブルの崩壊

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ネット絡みの本であり、崩壊という言葉から技術についても書かれているのかと思いきや、ネットの内容やあり方について、まっとうな正論が書かれている本である。

初っ端の章から、「本当に新聞はネットによって読者を奪われたのか」のタイトルどおり、世間では結構疑うことなく、ネットで若者は新聞も読まないでネットでニュースをみるのだろうと思っていたりしますが、新聞社は膨大な量の情報を毎日誰に届けて、誰がどこを読んでくれるのか調べているのかと問います。まさに、新聞社は、無理やり販売店が売っているだけで読者が何を求め、何を気に入って読んでくれているのか調べていない気がします。いったい、新聞って何をしようとしているのでしょうか、売上が落ちているのはネットのせいなのでしょうか?検証していますか。本当は、きちんとターゲットにふさわしい情報を届けていないのかも知れません。ネットでは何でも乗っているといいながら、新聞って毎日、相当量の読み切れないくらいの情報量のはずです。

最終章では、ネットの無料コンテンツに対して、まっとうな異議を唱えます。確かに無料で映像配信だとかはネットのインフラに乗っていて、そのインフラを維持する会社が結局資金を出しているのですから、やはりコストはいつまでもかからないことはないですよね。なぜか、ネットは無料だと思い込んでいますが、そんなことありえないですのもね。

引用します。
「結局、新自由主義だの平和の配当だのと言われ、空前の金余りの結果、ハイテク産業という投資家に夢を見させる産業がフロンティアとして資金を集めて技術開発を先行させた。その高い技術を無料でユーザーに使わせなければビジネスモデルが組めない、というのは、市場に資金が余っているからこそ可能なことである。」

「無料文化というネットにカネを払わないユーザー優先の世界ができたはいいがそれを支えていたのは世界の金余りであって、ユーザーの誰もがお金を払わず、ただ安いインフラ代金程度で未来永劫ネットが成長していくわけがない。つまりはユーザーが株価の下落や景況の大幅悪化、バブル市場に従事した金融業者の破綻のためにに税金を入れるというような、痛みとなって跳ね返ることになるのだ。」

そうそう、いつまでもただでいられることはないよね。

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» 山本一郎著『情報革命バブルの崩壊』(文春新書)を読む。 [思いつくまま]
この本は12月の日経か中日新聞にほんのちょこっとだけ取り上げられていた。こういう内容では、新聞社は取り上げにくいだろうに、よく紹介してくれたものだ。{/hand_iine/} これまでに、『ウェブ進化論』など、インターネットの無限の可能性について書かれたものは多かったし、自分も仕事で帰りが遅くなっても、風呂に入ったり夕飯を食べたりするよりも前に、まずはパソコンの電源を入れてネットにアクセスするくらい、もはやネット依存症{/cat_6/}(幸いなことにさすがにケータイには全く依存していないが)なので... [続きを読む]

受信: 2009年1月12日 (月) 23時32分

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